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台湾から退去させられた人の話②そうだ、大学行こう。

こんにちは。上惠です。

前回は台湾で四年制大学に行くメリット的なものを書きましたが、実は私は最初から大学に行こうと思って台湾を目指したわけではないのです。ただ単純に台湾に住みたい、その想いだけだったし、海外生活に必要なのはどんな資格なのか?そんな知識も全くなかったので、最初は語学学校へ通うVISAでの入国でした。

しかし、その語学学校への入学がきっかけで大学進学を目指すこととなったのです。台湾の語学研修は2年間が最長となっており、それ以降のVISAを考えると、仕事を探すなどが一般的になるのかと思うのですが、前回も書いたように仕事をするには職歴、学歴が不可欠なので、その時点で高卒で職歴なしな私には就職という道はありませんでした。語学学校もいろいろありますが、私が通っていた語学学校は台湾では割と有名な大学の付属で、先生も語学学校のその先まで相談に乗ってくれるようなきちんとした“教師”でした。

台湾で語学学校に通うはじめて1年が経った頃、先生に何の気なしに今後も台湾に居たいことを伝えると、自分では考えもしなかった「大学に行けばいいじゃない」というアドバイスをもらったのです。大学に入学できれば、日本に戻ることなくビザの切り替えもできるし、卒業後は就労許可の審査も通り易くなる。私にとってはメリットばかりでした。

台湾で外国人が大学に行くためには基本的には試験はありません(学部によってあるところもありますが)。讀書計畫といわれる大学4年間学習計画や、自傳といわれる自己紹介的な文と、高校の卒業証書、成績証明(台北駐日経済文化代表処の文書証明必要)、財力証明などを一緒に提出する申請方式です。私の場合は高校の卒業からかなり時間が経っていて、成績がすでに残っていなかったのでその旨を記した「無成績証明」を卒業した高校から取り寄せました。台湾に行った時点で大学に入ろうという考えが全くなかったので、日本でしか取れない証明については友人の力を借りて取り寄せました。

振り返って文章にしてみるとなんて事のない作業のように思えますが、大学に行こうと思った時点で、締め切りが近かったこともあって結構バタバタでした。でも、この大学申請の作業の中でも私が台湾が大好きな理由の一つである「人」の優しさに触れることができました。語学学校から大学に行く人が少ないのか?語学学校の事務長さん(送付で済む書類をわざわざ自ら運んでくれて推してくれた)や、主任さん(私が卒業した学部の学部長にお願いの電話までかけてくれた)まで一丸となって私の大学入学を支援してくれました。そのおかげで私は大学に入ることができたのです。

ここからいろいろあった大学生活のスタートです。


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