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ルイーズ・ブルジョア ~撮影ノオト~

ニューヨークのアトリエにて

高さ9メートルにも及ぶ巨大な蜘蛛のオブジェ「Maman(お母さん)」で知られる、ルイーズ・ブルジョア。「蜘蛛」は1990年代後半、彼女が90歳近くなってから手がけた作品のシリーズで、世界数カ所の野外に設置されている。東京の六本木ヒルズ、森タワー広場にあるのもそのひとつである。

ルイーズ・ブルジョアのニューヨークのアトリエには、3回ほど訪れている。西20丁目の半地下1階、地上3階建のアパートメントには、制作中の作品が所狭しと並んでいた。

現在、アメリカを代表するアーティストと称されるブルジョアだが、当時は1982年にニューヨーク近代美術館で最初の個展が開かれたところで、「ルイーズ・ブルジョアって誰?」と問われる存在だった。その時、ブルジョアは70歳。パリで生まれ、1938年にニューヨークに移り住んで以来、不屈の精神で制作を続けてきたアーティストに、ようやくスポットライトが当たった瞬間だった。

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