見出し画像

AXIZのライブを体感した話(ネタバレあり)

今月26日、歌い手 あらきが率いるロックバンドAXIZ初の全国4箇所を回るライブツアーが大阪 江坂MUSEを皮切りにスタートした。このツアーのタイトルと同名の全曲オリジナルアルバムも先月の9月11日にリリースされ、歌い手はカヴァーがメイン、というステレオタイプな枠を飛び超えた才能をみせ、注目が集まった。今回はその初日、大阪公演の臨場感溢れるライブレポートをここに記す。

※楽曲、MCまで全てネタバレなので今後初めて来場される方は見ないで欲しいです。見ない方が恐らく圧倒的に楽しめます。それでも見た方は自己責任でお願いします。どうか頼みます。

※ここの〜が違うなどありましたら申し訳ないのですが批判をするのではなくこっそりtwitterのDMにご指摘を頂けると本当にありがたいです。すぐに対処致します。









ライブハウスの中に全国から沢山のファンたちが集い、その時を今か今かと待つ中、突然空間を切り裂くように激しいSEが鳴り響き、Shino(Gt.)、A1(Ba.)、裕木レオン(Dr.)、Kung-fu-jumper(Key.)、鳴風(Gt.)からなる、あらきを支える頼もしいバンドメンバー陣がスーツ姿で登場し場を沸かせた。そして最後にあらきが堂々と登場し神妙な面持ちでマイクスタンドを掴む。初めにツアータイトルでもある「DRAMA&TRAUMA」、昨年 動画投稿サイトに実写MVを投稿した「Cozmic Tracks」を続けて歌い上げるとフロアの熱気は一気に上り、「Dejavu」ではアップテンポで明るい曲調に合わせてキラキラとしたレーザーが会場全体をまるでキャンバスのように彩った。また、暗転時ステージ上でストレッチをするなど、力強いステージパフォーマンスとは打って変わったギャップに観客を和ませた。DECO*27(OTOIRO) 書き下ろし「Fiction」ではコールアンドレスポンスを言わなくともファンたちが歌いあげるのはさすがといったところか。続いて「ワールズエンド・ダンスホール」を大熱狂の中堂々とぶち込み、鳴風(Gt.)とShino(Gt.)が激しいギターサウンドを掻き鳴らす中会場全体が熱気溢れるダンスフロアと化した。「Trauma」「死んでしまったのだろうか」を心を締め付けられるような歌声で歌い上げると、7月に歌い手仲間であるGeroと共にリリースしたシングル、「HHOOWWLL」を一音たりとも零すことなく優しく観客の心に流し込んだ。
しっとりとした楽曲が続いた後には全英語詩である「again」 、思わず揺れてしまうようなテンポとサウンドが特徴的な「Midnight Effect」を続け、あらきの長所である激しくとも優しさを共存させた歌声の在り方について深く考えさせられた。
MCでは開演時間を押すことなく開始させられたことに対して集まった観客に感謝の言葉を述べるが、ここでA1(Ba.)が遅刻したことをうっかり口にする場面も。それもまたご愛嬌と言った所か。緩くアットホームな空気になった所で「まだまだ暴れてぇよな!!!!!!!!!」と観客に問いかけ、答えるまもなく問答無用で「Spare me」「Freefall」「Blue Insane」などハイカロリーな楽曲達をフロアに続けて送り出した。アンコール前最後の楽曲「Jack Life」では観客一人一人の顔を見て限りある時間を噛み締めているようだった。そのまま歌いきり、一旦退場するとアンコールを促す声がすぐさまかかる。バンドメンバーが歓声の中再度登場し、K.F.J.(Key.)が「少し(アンコールの)声が足らないな」と呟きクラップを煽るとアンコールと叫ぶ声が勢いを増し、次第にあらきの再来を待ち望む声へと変わっていった。そしてお待ちかねのヴォーカルがついに登場、激しいギターサウンドから始まる「サイレーション」を響かせるとフロアの熱気は最高潮にまで達した。
あらきは今年歌い手活動歴6周年、沢山の楽曲たちをネットシーンへと送り出してきた。その中でも爆発的にあらきの名を知らしめることになりシノ(Gt.)が鮮明かつきめ細やかなギターアレンジを加えたカヴァー楽曲である「ECHO」を披露。これは今アルバムのコンポーザーであるK.F.J.(Kung-fu-jumper)がリアレンジしたものでありこれまでライブで披露していたものとは全く異なる新たな一面を見せた。青のレーザーから成す鳥籠にあらきが閉塞されるような演出もさながら、裕木レオン(Dr.)から成される、ライブハウスを支配するような心臓に響くような力強いビートが波のように押し寄せ、さらにShino(Gt.)、A1(Ba.)、K.F.J(key.)、鳴風(Gt.)から奏でられるスローテンポではあるが激昂とした地面から突き上げられるようなサウンド、またその鳥籠をぶち壊し空へ真っ直ぐに向かうような激しい歌声、その全てが歯車のように合わさり、見事な化学反応を起こした。興奮冷めやらぬ中ラストのMCにて、あらきは自身の活動の幅の広さに触れ「何処で歌おうが、誰と歌おうが、僕はあらきで僕はAXIZです。」と高らかに宣言した。その後、今公演ラストである「Back Story」を手を、その志を堅く握りしめながら丁寧に歌いあげ今公演は大歓声の中幕引きとなった。
今回のツアーであらきの歌声に秘められた可能性やファンへの向き合い方、そして音楽活動への真摯な想いを再度確認させられた。残りの大阪公演、最大規模となるZeppDiverCityでの東京公演、そして故郷への凱旋となる青森公演でもきっとあらきらしさのある力強く優しさに溢れた公演を披露してくれるだろう。彼らの今後に目が離せない。

次回公演(open/start)
10月27日(日) 名古屋 E.L.L. (17:30/18:00)
10月30日(水) ZeppDiverCity(17:30/18:30)
11月2日 (土) 青森Quauter (16:00/16:30)

セットリスト(10月26日)
-OP-
1 DRAMA&TRAUMA
2 COZMIC TRACKS
3 Dejavu
-MC-
4 Fiction
5 Trauma
6 死んでしまったのだろうか
7 HHOOWWLL
8 again
9 Midnight Effect
-MC-
10 Spare me
11 Freefall
12 Blue Insane
13 Jack Life
-Enc-
14 サイレーション
-記念撮影-
15 ECHO
-MC-
16 Back Story

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?