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五感、ときどき直感

 Vaundyによる『踊り子』を聴きつつ、yurinasiaの魅惑的なダンスを観ていると、ノスタルジアを感じずにはいられない。この曲を最近知人に教えてもらったが、世の中はまだ知らないことばかり。やはり、一人で生きることなく周りの人と共有することで、またご縁が広がる。流れ、出合いは素敵だな。
 「四十而不惑」は孔子の言葉だが、私は半ばに至るものの常に惑う。今年を回想すると、“風の時代”への転換的な流れをまさに体感したともいえるし、新しい道を見出し始めた激変の年であった。読書会の参加によってご縁が広がりつつあるし、様々な文章の発信をもとに交流も増えた。また、とある夏の出来事がきっかけで、『葉隠』を読み、教員としての在り方を深く考え、学びを得た。
 一年を通して「五感」とは何かを自問する。“五感を通して、人に伝える”という教えをもとに歩んできた。感性を磨かないと、出会えるものにすら出会えない。それを痛感した。グラバア俊子著『五感の力』にあるチェックシートをいつか授業で取り扱いたい。(因みに、私の中で優位に働いている五感は触覚と視覚である。それに加えて、身体に不足している栄養を欲して、舌がその味を感じ出すこともある。)自分がどれくらい五感を使っているか、どれが優位に働いているかを知るのも面白い。まさか、あなたは五感を使えていると思い込んでいるのではないだろうか。五感を使えないということは、それだけ感じるものが少ないことを意味する。それを知るだけでも、意外な発見があるかもしれない。さあ、目を閉じ、耳を澄ませ、肌で捉え、匂いを楽しみ、色々な感覚を味わって、新たな世界へ旅立とう。
 そして、最近のテーマは「直感」。自分にとって、“身体からの純粋なる聲”であると直感的に捉えた。デヴィッド・ボーム著『ダイアローグ』に、哲学者クリシュナムルティが幾度も登場し、気になって著書を調べる。『私は何も信じない』の最初で、“直感とは最高度の英知である”と述べる。初見では全く理会できなかった。でも、自分にとって納得できる解を紡げたときに、少し腑に落ちた。
 本を読むにあたっても、五感・直感的に本からのエネルギーを感じて、その本を手に取る。現在、通勤電車で読んでいるのが、ブルース・リーの娘シャノン・リー著『友よ、水になれ』である。“人は生きているとき柔らかく柔軟性に富んでいる。死ぬと硬直する。身体でも、頭でも、精神でも、柔軟性は生で硬直は死。柔軟であれ。”という一節は、心に沁みた。今までの在り方に固執して、目の前の事物に執着してしまいがちだが、それでは柔軟に対応できていない。先のことばかり見通して、自分の思い通りにならないと焦り出す。そこには柔軟性はない。やはり、頭ではなく、内なる対話をもとに、“身体”が心地よいと感じたことを、その場において直感的にやるのがいい気がする。
 最後に、Wiz Khalifaの『See You Again』で感慨に耽りながら、ブルース・リーの言葉を噛みしめる。
Empty your mind, be formless, shapeless – like water. Now you put water into a cup,
it becomes the cup, you put water into a bottle, it becomes the bottle, you put it in a teapot,
it becomes the teapot. Now water can flow or it can crash. Be water, my friend.

♬M.M. の「哲学対話P4S」コーナー♬

〇なぜ、昔と現代では言葉遣いが違うのですか。また、言葉の意味が変わっているのですか。
 例えば、現代では「ら抜き言葉」は普通になりつつありますが、“食べれる”は正しくは“食べられる”ですね。こんなふうに、短い期間でもどんどん言葉は変化しますし、新しい言葉も作られていきます。方言も生まれます。英語だって、“If I were a bird、~”も“If I was a bird、~”になりつつあります。

〇なぜ、1日は24時間なのですか
 そもそも12という数字が大切です。月の満ち欠けが30日ほどで繰り返し、12回繰り返すと約1年になります。それをもとに、昼と夜をそれぞれ12時間に分けた結果ですね。(紀元前2世紀にギリシアの天文学者ヒッパルコスが唱えたそうです。)

〇スランプになったら、どうすればいいでしょうか。
 今スランプになっていないから大丈夫です。スランプになったらどうしようと悩んでいると、いつかスランプになりますよ。言葉は現実化します。先のことは先になってから考えればいいんです。まずは、どういう勉強をしたらいいかを考えて、まずは実践あるのみですね。行動しないと始まりません。

〇知人が友人に分かる瞬間はいつですか。
 友だちという区切りが難しいです。私は困ったら助けてくれる人を“友だち”だと認識しています。でも、ある方に「友だちだと思ったら、友だちって呼んでいいんだよ」と言ってもらえて気が楽になりました。やはり、自分で友人だと思っていなければ、相手も友人だとは思っていないんですよ。

〇行きたい場所はありますか。
 地球上でいうなら、南極、北極です。オーロラを一度は見てみたいですね。長野県では、阿智村で綺麗な星空をロマンチックにずっと眺めてみたいです。

〇嫌いな食べ物はありますか。
 チーズ、パン、納豆はとくに苦手です。だから、ピザは食べたことがありません。ご法度です。

〇勉強に疲れて休憩をとるとき、どうやってリラックスしていますか。
 そもそも勉強が好きだし、数学を解いているときがリラックス状態なんです(笑)でも、疲れたなと思うときは、お菓子食べたり、飲み物を飲んだりします。休憩のとき、漫画読んでいたかな。

〇普段の勉強でモチベーションを上げるにはどうすればいいですか。
 難しい質問ですね。私にとっては、テレビ、漫画、勉強の好きさはほぼ同レベルなんですよね。いつでも面白いものを探していました。受験勉強していた感じは薄くて、それよりも解けない問題があるほうが悔しかったし、自分の力で解けた(理解できた)ときの達成感が半端ない。だから、今やっていることを好きになれたら、苦にならなくなる気がします。ダンスだって同じだと思いますよ。

〇目上の人と話すときのコツを教えてください。
 慣れるしかありません。失礼な言い方ですけど、目上の人だと意識せず、フレンドリーに話しかけることを心がけています。もっと言うなら、そういう観点では区別しないようにしています。

〇先生にとって、数学の魅力とは何ですか。
 過去の偉人が紡いできた智慧の結晶であり、現在で言うなら最高峰の美学です。

〇心は人間のどこにあるのでしょうか。
 面白いですね。直感的に閃いた答えは「人間の至る所に、こころは存在している」です。手にも足にも。それぞれのところで感じている気がしています。

2021.12.24

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