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aikoに謝りたい




タイトルの通り。

わたしはaikoに謝りたい。




まず大前提としてaikoが好きだ。



わたしのめざす「可愛いオトナになりたい」
の具体像としてパッと思い浮かぶひと。


そして、aikoのつくる曲が好き。

曲が好きというところの大部分は、
声と、それから、歌詞の言葉のセンス。

絶対に自分では思いつかないような
ハッとする言葉の組み合わせ。
なのにそれは、"知っている"気持ちで。





もう逢いたいよって言うための
言葉をいつでも探してる
心があなたの事で全部埋まってしまった
夢見る隙間も残ってない
あぁでも言わない
夢見る隙間 / aiko


もう逢いたいよって言うための、
夢見る隙間も残ってない、
ああ……

それぞれの言葉が合わさって
こんなに愛おしい響きになるなんて。

こんな風に「好き」を歌えるなんて。


そんなの知らずに生きてきたけど、
aikoが歌ってくれるから
気持ちを重ねて想いを馳せられる。





あと他にも大好きな歌詞があって。

今まであたしがしてきたこと
間違いじゃないとは言い切れない
ケドあなたと逢えたことで
全て報われた気がするよ

降ってくる雨が迷惑で
しかめっ面したあたしに
雨上がりの虹を教えてくれたありがとう
桜の時 / aiko



こういう、
こういう存在っているじゃないですか。

恋人に限らず。
すごく大切な、自分の人生の中で、
出会ってくれてありがとうって人。


全部正解に変えてくれる存在。

これまでの普通を変えてくれる人。

そういう、大きな愛。
言葉にできちゃうなんて。




自分らしくある為に神様がくれたもの
あなたに出会えたこの奇跡
be master of life / aiko


わたしは「この人といるときの自分が好き」
と思える人のことが好き、と思うんだけど、
その究極だなあって。

あーーー、aiko、すごすぎる。





他にも。

これはあなたの歌 嫌なあなたの歌
誰かが鼻歌であの雲の向こうまで
笑い飛ばしてくれますように
明日の歌 / aiko


なんかこう、自分じゃどうしようもできない気持ち、誰かが一緒に怒ってくれたり泣いてくれたり、はたまた、全然別のベクトルからカラッと明るくさせてくれたり。そういうの。そういう感じの。

しかもこの曲の終わりには、

"これはあなたの歌 好きなあなたの歌"

と歌われてるんですよ、
そういうとこなの、、



「明日の歌」は、

言いたいことが言えなくても
あなたの言葉に頷くだけで嬉しかったの

ってフレーズも好きで。

お別れした恋人に、ほんとはこうだったんだよ
って怒ったりするような気持ちじゃなくて
それよりも、もっともっと好きだったみたいで。






ああそうです、本題に入ります。




わたしがaikoに謝りたいって気持ちになっちゃうのは、

「普段どんな曲聴くの?」

「好きな歌手は?」

という類の質問をされたときに、



「aikoとか……」


って答えてしまうこと。



前半に書いてたみたいに好きなところならたくさんあるのに、それでも、ああ、、って後ろめたい感じがしてしまう。

これは、aikoへの「好き」が足りてないからとかではなくて。



わたしには、「好き」がたくさんあるんです。

全然有名じゃない、
もう解散しちゃったバンドとか。

ライブハウスでだけ買えたCDとか。

実はジャニーズだって好きだし。

コンサートでだけ聴ける曲も、
記憶だけを頼りにその歌詞をお守りにして。





だけど、何が好きかと聞かれたとき、
それらをとっさに答えられない。


こわいから。

否定されたくない。
笑われたくない。

わたしの「好き」を脅かされたくない。


大げさで重たく思われるかもしれないけど
根っこにある気持ちは、こんな感じ。




「aikoならみんなわかるよね…」

そういう気持ちでaikoを盾にしてしまう。


いつからか、そうやって生きてきた。


aikoに伝えたい。

aikoも、それから他の音楽も、
全部をちゃんと好きなのに、
もやもやしながらそう答えていること。




だけど最近、
「こんなふうに言ってしまうんだ、」
って素直に言える人にも出会えたこと。




みんなに胸の内を話せない、なんて
もやもやしていたけれど。
全員に言えなくてもいいんだね。

"誰か"に。
"あなた"に。



大好きな場所も
涼しい匂いも
揺らめく星屑も

紐解く様に少しずつ
一緒に知りたい
かばん / aiko



ああ、aikoの音楽はこうやって、
いつだって寄り添ってくれるんだろうな。

大人になって変わっていく気持ちにも。
よわくてかっこわるいわたしにも。

aikoと、aikoがつくってきた音楽。
ほんとうにありがとう。

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