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現代の幸福論

幸せとは一体なにか。

ひと昔前の日本人の幸せといえば、良い大学に入って、良い企業に就職して、結婚して、子供をもうけて一戸建てを建てる。

女性であれば20代のうちに結婚。

一定の期間を過ぎて独身でいるとスーパーの惣菜と同様に“売れ残り”などと比喩される。

果たしてそんなことが幸せなのか。

ミレニアル世代のわたしにとっては全くピンとこない。

ちょうどわたしが生まれたころバブル期だった。

就活をすれば複数社から内定がもらえ、職場では飲み会後のタクシー代が使い放題、賞与も年に4回だったなんて話も聞いたことがある。

当時の女性は車で送迎してくれる男性をアッシーと呼び、食事に連れていってくれる男性をメッシーと呼んでいたらしい。

それを初めて聞かされたとき唖然とした。

そりゃスーパーの残りモノなんて言われても仕方がない。

きっとそれくらい世の中が浮かれていたのだろう。

当時の話をするとき

「男性と食事に行って割り勘なんて考えられないわ。昔は男性が食事代はすべて支払ってくれたのに!」

バブル期を良き思い出として懐かしむ人がいるけど

わたしの知らない世界に色々言いたくなる。


自分の食べた支払いくらい自分でできませんか?

帰宅する足がなくなったんだったら、タクシー代ご自身で払って帰ったらどうですか?

それが支払えないんだったらネカフェにでもいったらどうですか?

いいオトナが計画性なく行動しているのはあなたの責任でしょ!

はい、辛辣ですみません。

そしてパワーワードは三高。

高学歴、高収入、高身長を兼ねそろえた男性を表す言葉。

女性の主流層が当時結婚相手に求めた条件らしい。

それってブランドのバッグを持ちたいって感覚と同じことなのかな?

隣に歩く人は、誰かとすれ違うたびに振り返られるほどの容姿が整った人がいい?

知人親戚に、あなたよりも優雅な生活していますアピールしたい?

わたしには何が良いのかピンとこない。

ところで相手に求めてだらけだけど、あなたは分相応の女性なの?

王子さまと並んでいるのがピンクのおべべ着たカエルだったら、人はどんな風に感じると思う?

結婚後の人生苦しむのはあなたよ。

それにしても、人から与えてもらうことにステータスを感じていた時代。

経済的に豊かだったかもしれないけど、それがほんとうに幸せ?

違和感を感じるのは、わたしだけ?

その後バブルは崩壊。

わたしが就職活動をするころには就職氷河期。

就活しても内定がもらえない。
かつての複数社から内定がもらえるなんて夢のまた夢。

そして多くの企業でリストラが行われた。

就職先が見つからない。
学生時代が終わったあとはフリーターと呼ばれる人々が増えた。

日本はそんな苦しい時期も乗り越えて現在にいたる。

しかし近年では終身雇用制度が崩壊するといわれており、もはや正社員で就業していたとしても将来の保証がなくなった。

企業で務めるよりも、個人事業主やフリーランスが増えているなかで、確実に日本人の働き方が変わってきている。

多様性が求められるようになったなかで、多くの人と同じようにすることが幸せだった時代から、個人それぞれに合ったライフスタイルや働き方に焦点があたってきている。

十人十色。

そう、幸せは人によって違う。

誰かと何かと比べることなく自分だけの価値感を見つけ、それぞれの人生を歩んでいく。

でもそんな現代でわたしにとっての幸せってなに?

散々ひと昔前の幸せに揶揄してきたけど、情報や選択肢に溢れている昨今。

具体的にどんな生き方をすれば幸福を感じることができるのか?

これはわたしだけのオリジナルな幸せを探す物語。

そしてわたし自身と向き合うための記録です。




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