中華の心 Corazón chino
外食を妙に毛嫌いする、不思議な娘だ。
初めて会った夜にしてから、そうだった。
駅で落ち合ってから喫茶店での雑談という体裁の、まぁ最終確認まではいつものように『手順を踏んで』いったが、そこから「晩御飯でも」となったところで「どうせならおじさんの家で食べましょうよ。コンビニでなにか買っていってもいいし」と、なれた口調の飾らない笑顔で娘から申し出たんだっけな。いちおう、喫茶店でのやり取りからそういう雰囲気を漂わせていたし、決して意外ではなかった。そもそも出会った直後の印象か