残り物の赤インゲン豆スープとひき肉の援助風ワンプレート
スクリーンが暗くなると、ほどなくホールの明かりが灯った。
胃の腑から喉元まで湧き上がる戸惑いや苛立ち、しびれる酸っぱさを含んだ苦味を気取られないよう、抑えがたい己の昂ぶりを無理やりねじ伏せつつ目線だけを横へ向け、やはり居心地悪気な人影に声をかける。
「懇親会、どうします?」
その人影、おととしの夏にトークライブで知り合ったショートカットのちょっと猫っぽい娘は(マガジン「カマキリの祈りよ、竈神へ届け!」の「平らな顔の冷凍ピラフ」に掲載)そっと俺へ顔を寄せ「ぶっちして帰るけ