リンパの「疑問」が「理解」に変わるまで
※ この記事は2015年11月に書いたものです。
2021年11月、ライブドアブログからnoteへ移行
「プロフェッショナルコース 」受講修了
フィンランドに本校を構える
【フランシラ ナチュラルセラピストスクール 日本校】にて
「プロフェッショナル・リンパドレナジストコース」受講修了しました。
(2015年当時のコースです。2021年現在、コースの内容は変更しているようです)
フランシラは、医療リンパドレナージ(マニュアルリンパドレナージ)のセラピスト養成スクールです。
また、フィンランドと言えば福祉と医療、自然療法の先進国です。
フランシラでは、ホリスティックケア、自然療法に興味がある方も学べるコースがあるのも魅力でした。
医療リンパドレナージ・リンパ浮腫とは
医療リンパドレナージは、リンパ浮腫の患者さんに対して行う施術です。
リンパ浮腫とは…
がんの手術の際にリンパ節を切除した場合
また、放射線治療などによって、リンパ管に機能的障害が起きたときに発症する浮腫みです。
リンパ浮腫は、私たちが経験するむくみとは全く違います。
私たちには想像もできないほど、心身共に大きな負担があることを知りました。
この手技がとてもソフトであり、むしろ強い圧は禁忌なのです。
〝強く圧をかける〟ことへの抵抗
私はこの業界に入ったときから、骨より筋肉より、なぜか『リンパ』に惹かれ
そのことばかり考えるようになりました。
一番執着したのは
リンパドレナージュ、リンパマッサージなどの所謂オイルトリートメント
これらは、決して優しいとは言えない手技によって〝 リンパを流す 〟と謳われているにもかかわらず、「リンパは優しくても流れる」と言われていることでした。
凝りをほぐす
血流を良くする
セルライトを柔らかくする ではなく
〝リンパを流す〟のならどっち？
目的の違い、その効果の違い、その理由を理解したかったのです。
それを知らないまま、お客様の望む強さに応えるケアに、どこか疑問を感じていました。
しかし、どんなに調べても、誰に聞いても、私のモヤモヤを解消してくれるものには出会えなかったのです。
今でこそ(2021年現在)調べれば分かることも、当時は、特にリンパの解剖学に関しての情報を得るには難しい…リンパはそういう分野でした。
※2000年頃から飛躍的に研究が進み、色々なことが分かってきたと言われています。
マニュアルリンパドレナージとの出会い
そして行き着いたのが、リンパ浮腫セラピストの養成スクール【フランシラ ナチュラルセラピストスクール】 でした。
すぐに連絡をして、直接、校長先生にお話を伺う時間をいただきました。
「リンパについて、本当のことを知るセラピストはほとんどいない。
マッサージとドレナージは違う。
一般のセラピストもお客様の身体に触れる以上、きちんと解剖学を知る必要がある。」
校長先生の優しい雰囲気の中に厳しい表情。
癌の治療後に発症するリンパ浮腫
しかし、その癌治療に関わる先生方ですら、リンパは専門外だと言います。
だからこそ、ここで学ぶ価値は大きいと思いました。
私はここで、マニュアルリンパドレナージ（MLD）の存在を知り、
その技術を習得しました。
〝優しく流す〟ことへの理解
医療系の中でも、リンパの専門だからこそ学ぶことができた解剖学。
やっと知ることができたのです。
多くのセラピストはこれを学ぶ機会がありません。
ここで学んだ「むしろ優しい方が流れるリンパの仕組み」は、大いに納得すると同時に、疑問の渦に巻き込まれていた私にとって感動と興奮でしかありませんでした。
基本の手技、解剖学の基礎を、医療従事者の方々と一緒に学ぶことができたこの環境に感謝しています。
（その先の医療リンパドレナージは更に専門的です。私は医療従事者ではないので、その資格はありません。）
美容系のリンパスクールや講座は本当にたくさんあります。
私も、ここに辿り着くまでに いくつも受講したことがありますが内容が全く違います。
美容系でも、せめて解剖生理学が受講内容に当たり前に組み込まれるようになるといいなぁ と思いました。
マニュアルリンパドレナージの効能
受講、試験が終わると、最後の課題として30症例の提出が待っていました。
モニター募集をして、お客様から身体の反応や感想をいただきました。
そこで改めて知ったマニュアルリンパドレナージの素晴らしさ
押さずに 揉まずに 優しくリンパを流すこの施術は、ただ浮腫みが解消されるだけではありませんでした。
・高いデトックス効果
・便秘の改善
・免疫力アップ(体温が上がる)
・疲労回復(慢性疲労にも)
・痛みの緩和
・睡眠の質の向上
・高いリラックス効果
・自律神経の調整 安定
・乾燥肌による痒みの緩和
・顔のくすみ、たるみの改善
・肩こりなどの緩和
「マッサージなどの反応とは違う感覚」
という感想がとても多かったのです。
最後に
このマニュアルリンパドレナージが、患者さんへの医療目的だけでなく、一般の方への健康、美容、メンテナンスにも素晴らしい効果を発揮すること
リンパを流すなら、マニュアルリンパドレナージという手法が適切であることを、1人でも多くの方に知っていただきたいと思いました。
強い圧がダメなのではなく、目的によって適したケアをすることが
効率よく症状の改善を目指せるのではないかと思います。
このマニュアルリンパドレナージが、その手段のひとつになると思います。
この機会をくださった校長先生に感謝して、医療と美容の間で混乱が起きないように慎重に努めてまいります。
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