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サブカル大蔵経 日本編

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#浄土真宗

サブカル大蔵経998山田雅教『中世真宗の儀礼と空間』(法蔵館)

浄土真宗に関する本で、ずっとこういう本を読みたかった、待望の一冊。 葬儀だけでなく、私た…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経993『『浄土真宗本願寺派葬儀規範』解説』(本願寺出版社)

本願寺派僧侶の葬儀教本も読んでみました。ひとつひとつの儀礼やお経について、その意味や経緯…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経992蒲池勢至『真宗と現代葬儀』(法蔵館)

真宗民俗学という貴重な研究。現場の儀礼への相対的な視点。失われたものから学ぶこと。教義や…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経990北塔光昇『仏教・真宗と直葬』(自照社出版)

葬式の必要性や直葬問題に揺れた約10年前に発刊された本書。先日、オンラインでの研修会で著者…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経981川村邦光『弔いの文化史』(中公新書)

民俗学の圧倒的真実の迫力が久々伝わる。 宗派よりも弔いの方が尊いなと。 「とむらふ」こと…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経957新井俊一『親鸞『西方指南抄』現代語訳』(春秋社)

『西方指南抄』は東西両本願寺が出版した「聖典」には含まれていない。p.1 浄土宗からも浄土…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経796村上速水『親鸞教義とその背景』(永田文昌堂)

先輩の僧侶が尊敬されていた先生。 その方の本を取り寄せて読みました。 公平で丁寧な言葉が心地いい。 病気を経験された方の文章なのも伝わる。 私は、親鸞教義とは聖人の宗教体験の組織化・論理化に他ならず、まずそこから出発すべきであると考えている。p.2  親鸞はどう感じたか、を想像していく。教団はそれを、その時代なりに落とし込んでいくということなのだろうか。 仏教で、自分が善い行ないをするよりも、他人の善を一緒になって喜ぶ(随喜善という)ことの方が功徳になると説かれる

サブカル大蔵経791磯崎憲一郎『肝心の子供/眼と太陽』(新潮文庫)

『「利他」とは何か』(集英社新書)の執筆者のひとり磯崎憲一郎さん。個々の作家が物語を紡ぐの…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経778武藤禎夫編『元禄期軽口本集』(岩波文庫)

今や日本の一大勢力となった〈お笑い〉、〈芸人〉とは何か。その源流はどこか。 江戸期に編ま…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経768曽我量深『歎異抄聴記』(東本願寺出版部)

曽我量深という存在は浄土真宗を撃つのか再興するのか。お東さんの研修会に参加すると必ずお名…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経717細川巌『晩年の親鸞』(法蔵館)

『龍樹の仏教』の著者、細川巌さんの広島県福山市での記念公演を書籍化。 細川さんは理系出身…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵330青木新門『納棺夫日記』(文春文庫)

もう真宗教団は本書をお聖教に入れてもいいのでは?と思います。 蛆を掃き集めているうちに、…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経131勝浦令子『古代・中世の女性と仏教』(山川出版社)

仏教と尼僧。どこか、男性の僧侶に比してサブの位置づけのような尼僧。しかし、歴史的経緯の中…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経13八木誠一『パウロ・親鸞*イエス・禅』(法蔵館)

 八木誠一さんの『パウロ』(清水書院)に驚いて、その内容をさらに拡げた同じ著者のこの本を読みました。キリスト教側と仏教側、どちらからも間違い探しをされたり突っ込まれたりするであろう運命を背負う孤高のテーマ。漠然と抱いていた、真宗の一神教的、非仏教的な立ち位置。若干こちらも抱えながら読み入りました。  聖書はイエス・キリストを、浄土仏教所依の経典は阿弥陀仏をそれぞれ証とするわけだから、これらの証言を絶対化するだけで両教の対話は困難となろう。接点はむしろ河波の指摘する、宗教者の