結婚生活の思い出②

ある日、二人でご飯を食べた居酒屋からの帰り道、ほろ酔いの私は旦那に何気なく聞いてみた。
 
「もし、明日世界が終わるとしたらどう過ごしたい?」
 
 
その時の旦那の答えは、当時の私には想像もできないものだった。
 
「今日と同じような一日でいいよ。」
 
 
 
びっくりした。本当にびっくりした。
 
そして、私と旦那が全然違う場所にいることに気付いた。
 
 
 当時の私は、もし明日世界が終わるのならば、この人に会いに行きたい、
あの人とも飲みたい、
でもやっぱり実家の家族とも会いたいし…と会いたい人、やりたいことがいっぱいだった。
 
 
それなのに隣に歩く人は「今日と同じような一日でいい」と思っている。
 
 
 
なんだか、とても悲しくなった。
 
 
彼と同じように思えない自分が。最後の日でも、今日と変わらない一日で良いと思えないことが。
 
 
この日の、なんとも言えない寂しいような気持ちは、今でも私のどこかにくっきりと残っている。

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