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雪解けアルペジオ

楽しくもない話題に調子を合わせて笑い、聞きたくもない人の悪口を聞いて、
本当は全然楽しくない。

みんな彼女の顔色ばかり伺って、本当に楽しいの?

孤立が怖くて、なんとなくそこにいたけど、自分の心が、居心地が悪すぎて悲鳴を上げている。

しかし、ある日突然、そこから離れる日が来た。
些細なことから、無視という形で、私はその場から追放されたのだ。

自分を偽らずに過ごせる日々は、最初は心地よかったけれど、やはり孤独は辛かった。

私はただ、自分に正直にいたいだけ。
人を傷つけたり、人に合わせてやりたいことをやれないのが嫌だっただけ。

このまま深い山の中で雪に埋もれていよう。

しかし、いつしか1人、また1人と友達ができてきた。
それは、それまでの不協和音に居心地の悪さを感じていた子達だった。

こうしてアルペジオのように一音づつやってきた私の友達は、私の心の中の雪を溶かしてくれた。

この雪解けアルペジオは、数年経った今も素敵な和音を響かせ続けている。

本文ここまで 410文字


これはたらはかにさんの
#毎週ショートショートnote
の企画に参加したものです。
今回は裏お題「雪解けアルペジオ」です。

アルペジオと聞いて、最初に思い浮かべたのは、私が好きなバンドの一つである、Alexandrosの「アルペジオ」という曲でした。
カラオケで歌っちゃうくらい好きな曲です。

誰の物でもない「私」があるから
笑われても、嫌われても
守りぬくよ
偽って笑うぐらいなら
苦虫潰した表情(かお)で睨むよ、睨むよ
嘘偽りない「私」で

この曲をテーマに、このお話を書きました。

自分の心を偽って、いつしか自分がわからなくならないよう、自分を信じて、守ってあげよう。
いつか、そのままの自分をわかってくれる人が現れる時まで。

そんなことを考える素敵な曲です。
どんな曲かな?と思った方がいたら、聞いて見てください。

ちなみにこの曲のPVに、キムタクが登場していることでちょっと話題になった曲です😄


今日からまた新たな気持ちで再出発!

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