桜回線〜魅力的な台詞で始まるお話
あなたと出会えて幸せでした。
あなたの夢を応援してます。
ずっとあなたが好きでした。
桜の花から花へ、たくさんの魅力的な言葉が飛び交う。
言葉たちは、桜前線に乗って、日本中に広がっていった。
舞い降りた花びらを手につぶやくと、
その言葉は桜回線に乗って、相手に飛んでいくのだ。
しかしこの桜回線の存在を知る人は少ない。
人々は、ただ舞い落ちた花びらを手に、何も知らずに言葉をつぶやく。
それらの言葉が美しいのは、満開の桜を目の前にして、皆美しい心にならずにはいられないからかも知れない。
美幸は卒業式の日、はらりと肩に落ちた花びらを手に呟いた。
このまま会えないなんて嫌だよ
でも、それを直接仁志に伝えることもできずに、進学先の東京へと旅立った。
美咲が東京に着いた頃、東京は桜が満開だった。見事な桜に見惚れていると、
上野公園も桜が満開だな。美咲に会いたいな。
仁志の声が聞こえた。
美咲は電車に伸び乗って、上野公園に向かった。
きっと会える気がした。
本文ここまで 410文字
これは、たらはかにさんの
♯毎週ショートショートnote
に参加したものです。
今回のお題は
「桜回線」〜魅力的な台詞で始まるお話
でした。
私にとって魅力的な言葉ってなんだろう…
よくわからなかったので、
大切な人に伝えたい言葉
もらったら嬉しい言葉
春の旅立ちに合う言葉
という感じで、書きました。
桜回線があったら、私も言葉を届けてほしいです。
続編できました。
よろしかったらこちらもどうぞ!
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