フランスに帰る

6:00起床。のはずが、あまり寝付けず、4時に目が覚める。どう頑張ってもこの微妙な時間は寝られない。諦めて早めにベットから出た。
アイコちゃんも起きたので、とりあえず寝過ごすかもしれないという最大の難関は突破できた。
7:00家を出る。
15分に青い門でタクシードライバーと待ち合わせをしている。今回、帰りのタクシーは、宿のオーナーのミシェラさんが紹介してくれた。
ドライバーのおっさんは連絡もスムーズで私たちが乗る飛行機の時間から逆算して、余裕を持った出発時間を提案してくれた。
帰る前日まで、飛行機の時間を間違えていたという、アイコちゃんのうっかりミスにも動じずに対応してくれた。
家から青い門まで歩いて10分ほど。
朝方なのでもちろん商店は一つもやってなくて、人もほとんどいない。日はまだ昇っていなくて真っ暗。フェスは高い外壁に囲まれているので、異様な雰囲気だ。この1週間で何度も歩いた道なのに、雰囲気が違いすぎて全然知らない道に見えてくる。つらい。坂道こんなに急だったっけ?キャリーバッグを引きずりながら、だんだん息が切れて苦しくなってくる。真っ暗。遠い。つらい。一瞬地獄にいるのかと思うくらい息が苦しかった。
なんとか青い門に到着。
約束の5分前でもドライバーのおっさんは完璧に待っていてくれた。5分前行動ができる人が日本人以外にいるとは思ってなかった。おっさんが神様に見えた。
そもそもこんな朝っぱらから送迎してくれるなんて(むこうは仕事だから普通のことなんだろうけど)ありがたすぎる。空港までとても歩いていける距離じゃない。市営バスに乗るのもハードルが高すぎる。
フェスに到着した初日には、まだ帰りのタクシーをどうやって手配するか決まっていなかったので、運良くスムーズに、しかもこんなまともな人を手配できたことが奇跡に思えた。

初日に旧市街まで送ってもらうために乗車した自称オフィシャルタクシーの親父とは散々口論して結局150ディルハムを支払った。ぼったくりじゃん、めちゃくちゃだ、と、嫌な気分になったのに、うってかわって、最終日。おっさんには喜んでこちらから250ディルハムを渡した。
通常の相場はわからないけど、やっぱり良い気分になったり、感謝の分だけお金は払いたくなる。またあなたにお願いしたくなる。ビジネスで大事なのってこういうことだよな〜と思う。提供してもらったこと以上のお金を支払って、金額は多く払ったのに感謝の気持ちが強いととても良い思い出になる。きと帰りで全く真逆のタクシー事情だった。
とはいえ、寝不足の早朝、空きっ腹、マニュアルのかっ飛ばし運転を30分。さすがに空港に着いた時フラフラだった。疲労のピークは間違いなくあの瞬間だった。
モロッコの交通事情はめちゃくちゃで、車がガンガン走っている普通の2車線の道路を、原付が余裕でぶった切って横断したりする。五差路の入り組んでるような車線にも信号などない。かと言ってみんな道を譲るような運転をしてるわけでもない。クラクション鳴りまくりで歩行者も堂々と飛び出す。
横断歩道も空港の前でしか見なかった。引かれても自己責任と言われそうだ。弱気な精神じゃ道のひとつも渡れない国なんだろうか。イスラムの空気と、観光客狙いのチンピラの印象が強すぎて、国民性みたいなものは何もわからんかった。

そんなこんなで、無事に飛行機に乗る。お昼ころにボルドー空港に到着する。帰りの飛行機はイギリスの航空会社だったのだけど、全席が補助席みたいな作りで驚いた。飛行機にしてはなんだか設備が軽すぎる気もしたけど安全に着陸したので問題ない。着陸してからの乗客の動きが早すぎる。みんな一斉に我先にと荷物を取り出す。せめて飛行機が止まるまで落ち着けよと思ってしまう。
ボルドー駅までバスに乗り、駅のマックで本日1食目。ボルドー駅のマックとトイレに何回お世話になったことか。
あっという間に新幹線の時間になり、直前でチケットをダウンロードしていないことに気がついた。2人ともWi-Fiがないとスマホが使えない状態なので、Wi-Fiを求めてアイコちゃんは姿を消した。
そういえば出発の日も、ボルドーの街中、ネット環境ゼロの状態で換金所を探していたなぁとすでに懐かしくなった。
割とどうにかなるように世の中は出来ているんだと思った。ネットのインフラが整ってなかった時代に海外に行っていた人を尊敬する。
無事にダウンロードできたチケットを駅員に見せてホームに入る。さっき5番線と言ってたのに4番線の電車に乗ろうとするアイコちゃんを「こっちの電車であってる?」と止めることができた。旅の終盤。ここまできて最後の最後でうっかりパリに行くところだった。

新幹線でポワチエに到着。
そこから毎度お世話になっているバスでサンサバンまで帰る。バスの出発時刻は18:46。何回も乗ってるから覚えた。

そうして私たちは無事に家に帰ってくることができた。
ギョームが米を炊いてアジアン料理を作っていてくれた。

美味すぎる。
モロコでも普通に満足の料理を食べていたけれど、やっぱ美味しい。お米最高。

1週間ぶりにシャンプーで頭を洗って、

1週間ぶりに歯磨き粉wを使って歯を磨いた。


最高だ。

おやすみなさい。

#フランス生活 #フランス #モロッコ旅

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