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決して見てはなりませぬ。

昔ばなしやおとぎ話には
「絶対に見てはいけないよ」とか「やってはいけないよ」というものってたくさんある。

禁止されることはダメと言われれば言われるほどやりたくなるらしいが、私は昔ばなし、おとぎ話のどの禁止事項にもそそられない。

「私が機を織っている間、決して覗いてはなりませぬ」
と言われたら、
「うん。分かった。」
と言ってぐーぐー寝るし、もしかしたら若い娘が家にいることすら忘れるかも知れない。


「どこにでも入っていいが、この鍵束の中の小さな鍵の小部屋にだけは絶対に入ってはいけないよ」
と言われたら
「うん。分かった。」
と言って、小さな鍵の小部屋どころか、どの部屋にも入らず、自室に引きこもって撮り溜めた真田丸をずっと見ているかも知れない。

「この箱を開けてはなりませぬ」
と言われたら
「うん。分かった。」
と言って、大事にしまい込んで多分失くす。

「12時までに家に戻らないといけないよ」
と言われたら
「うん。分かった。」
と言って、リア充だらけの空間に耐え切れず、多分眠くなって9時には鼻歌交じりで自宅のお風呂に入っている。


おとぎ話に向いていないんだわたしは。

「じゃあ、何を言われたら我慢できなくてやっちゃうの?」と誰も言わないけど、言われたと仮定して考えた。

月に一度の毛穴スッキリパックと

1日1回の耳かきと

2か月に1回くらいやってしまう深夜のポテチかな。

深夜のポテチの袋は「開けてはなりませぬ」と言われても開けてしまうな。

あの背徳感、たまらないな。


#日記 #エッセイ #おとぎ話 #昔ばなし #禁止事項 #背徳感