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静かなバーでの出来事。

カウンターに並んで座っているが
相手の方も向かず
注文以外に何も言葉を発せず
ひたすらカクテル言葉だけで会話をし続ける男女を題材にしたら面白いかなって思いついたんだけど、どうかな?

例えばこんな感じ。

注)「 」が注文時に発した言葉、( )がカクテル言葉、【 】が心の中のセリフ、という設定でお読みください。

男「スクリュードライバー」
(あなたに心を奪われた)
【君に心を奪われてしまったんだ】

女「シャーリーテンプル」
(用心深い)
【またそんなこと言って。みんなに言ってるんでしょう?】

男「カシスソーダ」
(貴女は魅力的)
【君は本当に魅力的だ】

女「シャーリーテンプル」
(用心深い)
【本気じゃないくせに】

男「カルーアミルク」
(臆病)
【そうやって防御線を張って・・・君は臆病なんだね】

女「ウィスキーミスト」
(戸惑い)
【何を言っているのか分からないわ】

男「カカオフィズ」
(恋する胸の痛み)
【僕のこの胸の痛みは君のせいだよ】

女「ウィスキーフロート」
(楽しい関係)
【私は今の関係で満足しているの】

男「アプリコットフィズ」
(振り向いてください)
【どうか振り向いてください】

女「ブルームーン」
(無理な相談)
【それは出来ない相談だわ】

ガシャーン!!!

ショックのあまり、グラスを落としてしまう男。

去っていく女。

カウンターに突っ伏す男。

その時マスターが男に1杯のカクテルをスッと差し出す。

そのカクテルの名は「ベルモント」。

意味は「優しい慰め」。

マスター(ゲイ)
【私が慰めてあ・げ・る】

男「と・・・トワイライトゾーン」
(遠慮)
【え・・・遠慮しときます!!!】


おしまい。


#日記 #エッセイ #カクテル言葉 #おしゃれバー #ただしマスターはゲイです