見出し画像

向こう側の景色。

ある瞬間を境に、何かが良い方向にバチン!と変わる感覚が好きだ。

お風呂上がりに毎日柔軟体操をしていたら脚が180°開くようになった瞬間。

早起きが苦痛じゃなくなった瞬間。

苦手なことが楽しいことになった瞬間。

苦手な人のことを「割といい人なのかも」と思えた瞬間。

目の前がパァーッと開ける感じを味わえる。


最近感じた嬉しい変化は、初見で小鼓を打てるようになったこと。

どうして急にできるようになったのか分からないけど、昨日突然できるようになった。

だけど先生は「ほぉら。打てるようになったー。」とお見通しな感じだった。

バチン!と変化するまでは、果てしなく同じ景色が続いている気がして、「その場で駆け足」をし続けているようで苦しいけど、実際は少しずつでも進んでいるのかも、と思った。

それは本人には全然変化が分からないけど、端で見ている人には見えるのかも知れない。

私は効率的に物事を進めることが驚異的に下手くそで、何にしてもゆっくりで、不器用で、私のandante(『歩くくらいの速さで』という意味の音楽記号)は下手したら骨折した亀くらいのandanteなのかも、と1人で嘆くこともある。

それでも向こう側の景色を見ることが時々できるのは、骨折した亀のandanteでも一応進んでいるってことなのかな。

だけど、のろのろ進んでいるだけでは芸がないので、効率化スキルを身に付けたい。

向こう側の景色の先にはさらに向こう側があると思う。

自分なりのやり方で、自分なりに考えながら新しい景色を見に行けたらいいな。


#エッセイ #日記 #andante #自分不器用ですから