見出し画像

Me time - 自分と向き合う、ひとりの時間の過ごし方

付き合ってから割とすぐにコロナ禍に突入して、そのまま結婚したから、ここ3年近く、二人でいる時間が多かった。
最近になって、少しずつだけどお互い友達に会う時間などが増えて、家で一人で過ごす時間ができてきた。

わたしは元々、一人で過ごすことが好きなタイプである。
一人で、自分のペースで、誰の目も気にせず自分らしく過ごせる時間は気楽で好きだ。誰と接するわけではないから、何のいさかいもなく、気を遣うこともなく、ストレス要因がないので当然である。
ただ、わたしの場合、一人の時間を心から楽しめるのは、「帰ってくる人がいる」のが前提であるのは、以前にも書いた。

今朝、旦那は学生時代の友人が失恋したとかで、慰めにいくと出かけていった。わたしは朝早くに目が覚めたけれど、身体がどうにも重たくって、昼近くまでベットで何をするでもなくゴロゴロして過ごした。
やっとの思いで起き上がってからは、ひとりの時間を楽しむことに決めた。

洗濯ものを干しながら、オーブンを予熱して、お湯を沸かす。
170度に温まったら、スパイスが効いたIKEAのシナモンロールを2個、オーブンに入れる。
同時に卵とベーコンをカリカリに焼いたベーコンエッグを用意して、マジックソルトをひとふり。
コーヒー豆を挽いて、フレンチプレスで4分待機したら、大学生の頃、友人たちにもらったお気に入りのポーランド食器のカップとソーサーを出して、ゆっくりとコーヒーを注いだ。理想の朝ごはん(もうとっくにお昼ごはんの時間だけれど)の出来上がりだ。
最後にオレンジジュースをグラスに注ぎ、ベーコンエッグとシナモンロールをお気に入りの食器にのせて、ヨーグルトも付け足してみると、まるでホテルの朝食のような気分だ。

テーブルに並んだ朝ごはんを見ると、すっかり満足して、ここずっと食欲がなくてあまり食べられなかったのに、久しぶりに完食することができた。気持ちも身体も、喜びに満たされた。

ごはんを食べて、買ったばかりの『現代詩手帖』8月号を読んで、わたしはここずっとできていなかったことに挑戦しようと思い立った ーー そう、運動である。
最近の体調の悪さは運動不足が少なからず関係していると自覚していたので、少し怠さはあったが、久しぶりに身体を動かしてみることにした。
10分間ほどのHIIT(High Intensity Interval Training) と呼ばれるワークアウトだ。
短い休憩を挟みながらやるので、気持ち的に無理なくできる。が、すべて終わったあとにはしっかり汗をかき、脈拍があがって、10分という短い間で「運動した!」という達成感と爽快感が得られる。

もうすでに明日は筋肉痛になりそうな予感がする。たったの10分間なのに、すごい効果だ。
平日は仕事で疲れて、運動する気力なんて1ミリも残っていないけれど、なんとか意識して運動する時間をつくらなければ、と改めて反省することになった。
その証拠に、運動したという事実だけで、自己肯定感があっという間にマックスに達している。身体も不思議と軽くなった。
身体は意外と単純なのかもしれない。

小学生時代はへっぽこで、月に一度は必ず体調を崩していた虚弱体質だったのに、中学生で吹奏楽部に入る予定が、顧問がいなくなったとかで入部を諦め、何を血迷ったか陸上部に入ったことをきっかけに、その後はかなり体質が改善された過去がある。
おまけに、アメリカのディズニーで働いていた頃は、立ちっぱなしで9時間ほど働いたあと、社員寮のプールで泳いだり、ジムで走ったりしていた。
42.195kmのフルマラソンを完走したのもその頃である。
その時は、休みが少なかったにも関わらず、体調不良で仕事を休んだことは一度もなかった(フルマラソンの翌日、全身筋肉痛で休んだことを除いて)。
こういった過去を踏まえて、自分の不調が自律神経の不調からくるものと分かっているから、運動をすることは大事な解決方法の一つなのだと分かっている。分かっている、が、なかなか行動に移せていなかった。
基本的に、運動は好きな方(好きになるポテンシャルはある方)だと思うし、運動神経も悪くない。
だけど、自ら運動を選択して、暮らしに取り入れるほどの気力がないのが問題だった。だけど、もうそれを変えなければいけない時がきたかもしれない。
毎日、ご機嫌に暮らしたいんだもの。

運動をすることが難しく感じることが多いが、自分なりに改善しようと少しずつ動いてはいる。簡単なヨガもそのひとつだ。

特に、Yoga with Adriene というYoutubeチャンネルが好きだ。
大学生の頃から知っているチャンネルだけれど、最近ほどこのチャンネルの素晴らしさが身に沁みることはなかった。
元気な日のための、ちょっと挑戦的なヨガもあれば、寝る前のヨガや体調が悪いときのヨガだったり、Anxiety(不安障害)のためのメディテーション(瞑想)だったり、その時々に合わせたヨガをたくさん公開しているので、自分に今必要なヨガを見つけられる。

メンタル面の不調や不安障害といったものは、なかなか人に話せないもので、一人で抱え込みがちだけれど、コメント欄には、自分と同じような境遇の人がたくさんいたりして、「大丈夫、一人じゃない!」と慰められたりもする。
とにかく、彼女の優しい声と言葉が、ゆったりとしたヨガの動きと相まって、心にすーっと入ってきて、優しくじんわり溶けていくのだ。
彼女のヨガは本当に温かく、あらゆる人におすすめしたい。
ヨガというと、スピリチュアルなイメージや「意識高い系」の人がするイメージがあって敬遠する人も中にはいると思うが、自律神経を整えるために必要な呼吸の訓練ができるし、凝り固まった身体をほぐすという意味でも、ヨガは絶大な効果があると思う。

自分に優しくする方法はたくさんあるけれど、一人の時間をとって、自分のためにごはんを作ることだったり、軽い運動をしたり、好きな本を読んだり、勉強したり、あるいは友人や家族と過ごす時間をつくって気分転換したり、その時その時の自分の体調や気分に合わせて動くことも、たまには必要だ。
少しずつ、暗い世界から抜け出している感覚がある。

良い休日だった。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?