[交換note企画]人生の映画を観るならば
交換note企画まさかのお恵み第2弾。
ぴぴぷるさんから こちらをいただきました。
わたしは ぴぴぷるさんの書く話が 好きで
その軽妙なのに やや湿度のある それでいて明るい
おちょくり方が 大変心地よく、笑ってしまいます。
いつもありがとうございます。
(ここでいう)
さて、そんなぴぴぷるさんのタイトル
人生を映画にするならばから
うん、するならどうかなぁと
妄想を巡らせてみました。
さてはて、今回は妄想返しの上映が始まります。
◆◆
人生の映画を観るならば、
そこは雲の上でなくてはいけない。
大きな高級ソファに腰が埋まり
背もたれは天使の抱擁のように わたしを包んだ。
手元には黒いリモコン。
空中に浮くスクリーンに映るものは
周りの景色より荒く見えた。
ここの空間と周波数が合わないのだ。仕方ない。
1人で座っていたソファの周りには
いつの間にか ギャラリーが増えていた。
このときが来るのを楽しみに
みな遠くの時間から はるばるやってきたのだ。
口々に再会の喜びを口にして 肩を寄せ合う。
隣を見ると、若い小娘の母が
最高に格好良い父の肩に 手を置いていた。
では始めようか。
リモコンのボタンを押すと
ギャラリーが喜びと期待で湧き、
空間の温度が上昇した。
みんな落ち着いて。
あ、ほらそこの、社会科見学にきた幼児さん。
いい子だから もう少し後ろで見なさい。
◆◆
映画はクライマックスから始まった。
わたしは片膝を立て
グラスから金色の液体をすする。
この作品の監督として 最後であるこの仕事は
こうして 映画主演然として
あの世界のわたし然として過ごそうと
決めていたのだ。
穏やかだ。
わたしの中には何もない。
わたしの残留思念が ほんの微かに香れるのは
このわたしが それを許している限り 赦される。
ザーザザザー、ザ、ザ
突然のことだった。
画面に砂嵐が起きた。
何が起きたのかと身を起こす。
金色の液体は飛び散った。
砂嵐の中から、あのヤクザな男が現れた。
「お前さんね、どういうつもりだい。
上がりに成るまで こにゃならねえって言ったろ?」
え?言葉は音になれなかった。
わたしはいつのまにか 引き戻され、目が覚めた。
◆◆
「おかあさん、聞こえますか?」
もうずっと聞いていた あの規則的な電子音さえ
初めて聞いたような 目覚めだった。
どっちが夢だろうか。
目の前には息子の友達がいた。
今日も一緒に来てくれたのか。
何度も顔を見せにきてくれる人が
1人でも多くいるということに わたしは報われる。
わたしの力で為した訳ではないが
わたしが居なければ見えない現実。
変わらない。それはわたしの 本当に信じたこと。
口が渇いている。
また閉じないで何時間もいたのだろう。
前歯に張り付く唇を剥がし、わたしは声を出した。
「ああいまね、、 」
まずは、あの映画の話をするために 戻ってきたの。
このわたしの しかしわたしのものではない
可愛い坊やたち。
無垢で純粋な目をした、力強い子どもたち。
贈り物を 持てるものを 全て 放つために。
さあ なんの話をしよう。
◆◆
そんな風に永遠に話して書いてたいです。
たぶん、それに意味なんてなくていい。
どんな意味でもいい。
この映画は最後に観るだけで、
決して編集など出来ないのだとおもいます。
だから、永遠に話が尽きないことが
わたしは幸せなのだとおもいます。
ぴぴぷるさん、楽しかったです!
ありがとうございます(๑˃̵ᴗ˂̵)
このひとときも、わたしの映画になりました。
◆◆
交換note企画に、もしお付き合いいただける
ようでしたら ぜひともご連絡ください。
最大2往復出来たらとおもいますが、
どんな内容で振って貰っても大丈夫ですが
お返事によっては使い果たすかもしれないので
1か2以内でお返事します。
特に期限や条件もまったくありません。
書かれたものから
インスピレーションで好きに書いてもらう。
それを読んで、また思う事をツラツラと書く。
ただ書きたいだけなんですよね。