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相手が嫌なことはしない

20年近く前、筑紫哲也さんがおっしゃっていた言葉で、今でも覚えていることがある。(私の記憶にあるだけなので、細かい点は違っているかもしれない。)ニュース23で靖国参拝について取り上げていたとき、「参拝してほしくないという人がいるのであれば、しないほうがよいのではないか。相手が嫌がっていることは、しないほうがいい。」とおっしゃっていた。

国際問題でも、こういう考え方をすることに驚いた記憶がある。このことによって、靖国参拝についての意見が固まることはなかったけど、身近な問題を考えるときの大きな軸になっていった。

相手が嫌なことはしないとか、自分がされて嫌なことは相手にはしないということ。すごく当たり前のことで、幼稚園や保育園でも教えられることなんだけど、現実は違っていると感じる。

自分も嫌なことを我慢したのだから、他の人も我慢すべきという考え方の人は意外と多いのではないだろうか。

自分だけは損したくないという気持ちなのだろうけど、誰かを嫌な気持ちにさせることで、その損は取り戻せるのか。まぁ、取り戻せると思っているから、するのだろうけど。

他人を変えるのは簡単ではない。せめて、私は、相手が嫌なことはしないという考え方の軸を持ち続けたい。その軸を持っていても、知らないうちに、誰かを嫌な気持ちにさせているかもしれないことも忘れずに。


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