無限の可能性
もしオレが樹木だったら紅葉の中にみどりを維持するだろう
すべり台を寝そべりながらずり落ちる君たちの無限の可能性
ブランコをしている時の感触だお尻の下のぐわんぐわんだ
結局は何もわからぬ人体の耳がかゆくて突っ込む小指
降って止みやんでまたふる雨粒のオレもがんばらなきゃいかんなあ
このシャツは薄くてちょっと透けるのだオレの乳首ようれしいだろう
うしろから目隠しされた思い出の真っ暗よりも指の感触
がらくたと思ってオレが蹴飛ばしたアレはまだあるのかい長野に
〈未来 2016年2月号掲載〉
短歌は以上です。ご覧いただきありがとうございます。
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