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平成三首、そのほか【短歌10首】 ~『未来』2019年5月号
平成三首、そのほか
平成のはじめに性に覚醒しあくびしながら平成おわる
年号がうつるくらいじゃ変わらんよ、人は 奥から牛乳えらぶ
振り向けばうしろすがたの平成が後ろ歩きをしているでしょう
デパートとデパートつなぐ空中の通路に人っぽいもの揺らぐ
一点の撮ったおぼえのない画像でてきて知っている白い壁
筋トレじゃなくて赤ちゃんあやしてる動きも視野に信号を待つ
赤ちゃんのころのアルバムひらいたらオレがしゃべっている母の字で
なつかしの「さすがの猿飛」パンチラのページがきたらすばやくめくる
大便が起きる動機になりました寒くてやる気でないこの夜
ひとにもの教えたあとの恥ずかしさ先生たちは感じないのか
『未来』2019年5月号掲載
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