見出し画像

振り返ってみて 〜鬱〜

鬱になってから9年。鬱状態は波のように繰り返した。

最初はドン底期間が長かった。ひたすら長く長く続いた。まぁ、今だから分析できるわけで、当初の私はこの闇底から這い上がれることは二度とないぐらい絶望していた。

メンタルが落ちるとこまで行けば、あとは上がるしかないわけで。ちょっと上がってはまた落ちるを繰り返していた。それが少しずつ、ドン底にいる期間が短くなり、あとは、ドン底に落ちる角度もしだいに緩やかになっていった。

今は、ドン底の底が以前に比べると断然高いし、普通に落ち込むぐらいの感じで済んでいる…はずなのに、何かガツンとトラブルがあると、今みたいにやっぱり休職しないといけなかったりする(笑)。困ったもんだけど、鬱とうまくつきあえていると私は思っている。


責任感が強く真面目で、自分に厳しい私が9年かかって、やっとできるようになったことがある。それは自分を甘やかすこと、優しくすること。

精神的にこれ以上は駄目だ、限界!とか、体力的にこれ以上無理したら倒れる!と思ったら、仕事を休むことができるようになった。9年かけてやっとである。もっと、最初から自分に対して優しくいたわってあげれたら良かったのにと思うけど…。

包帯を巻いてケガをした人と違って、心の症状は目に見えないことだから、周りから理解されない悲しさや悔しさが常にあった。周りの人の目がすごく気になり、後ろめたさや、自分の精神の弱さに苛立ちと許せなさ。仕事に行けない自分がとても不甲斐なく感じ、そんな自分が嫌で悩んだ時期もあった。

心の病気だけではなく、相手から気がついてもらえない症状の人達も同じだと思う。周囲が気がついてくれない、理解してもらえないのが一番こたえるよね…。そして、自分を責めたりして、余計に自分を追いこんでしまうんだよね。

今まで、色々と本当に辛かったし、いっぱい泣いたし、悩んだけど、今は、鬱になって良かったと思っている。だって、目に見えない病気の人の気持ちが少しでも理解できるし、助けてあげられるし、優しくなれる。そして、自分に対してもやっと優しくなれたし、いたわることができるようになったから。


人は自分が経験しないことはわからないよね。だから、どんなに辛くても何か1つでも多く経験した方が学びになるし、自分自身と魂の成長になるし、無駄な経験は何一つないと私は思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?