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自己否定ばかりの日々

鬱になってから、次の仕事に就くのにかなりの時間がかかった。まず求人検索ができるまで、次は履歴書が書けるまでと、それぞれに時間を要した。数年の時間を要したから、仕事に就く自信もなかった私が選んだのが派遣の仕事だった。スムーズに仕事も見つかり、少しずつ就労時間も伸ばし、私の生活は軌道にのり始めた。仕事も慣れたそんな頃に事件が起きた。好きな人ができたのだ。

離婚して10年近く…必死に生きてきて、恋愛とかパートナーとか考えたこともなかった私が恋をした。その恋もスムーズに行ったのは良かったが…職場で揉め事が起きて、それに巻き込まれた私は、メンタルが再び不安定になった。そしてその最高潮の時に付き合ったのが悪かった。彼も私を支えるだけのメンタルと力量がなく、彼が突然逃げたのだ。付き合って3ヶ月という短さ…。しかも、職場で毎日顔合わせるのに、逃げたのだ。しかも、彼は何食わぬ顔で、付き合う前のように接する。私とのことは、まるでなかったかのようにされる。

話しあいも何もないまま、突然だったから、私は混乱したし、誰にも相談できず、気持ちの整理もできないまま、毎日顔をあわす。私は他人に言い返したり、文句を言ったりできない人間だったから、すべての矛先は自分自身へと向かった。彼に文句の一つぐらい言えば良かったのにね…

私が悪いんだ、私がいけないんだ、私がいるからいけない、私の存在がいけない、私なんていなくなればいい。消えてしまいたい。毎日、彼と顔を合わすたびに私は責めて、泣いた。でも、彼には悟られまいとして、無理に笑い、何でもないように仕事をこなした。

ただ、毎日ひたすら自分を責め続けた結果、メンタルは更に不安定になり、自己否定がますますひどくなった。当時の私は、彼に対しての怒りとかは全くなかった。すべての原因と責任は私だった。

そして、鬱の時に思っていた、“私なんて、この世から消えたらいい、いなくなりたい”という気持ちが、この一件で私の思考と心を満杯にしたのだった。

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