「人間力」が問われる時代

裏側の情報を全て知っている立場からすると
「こういう形で報道されるんだ!」
と驚く。
ちょっと違う、どころかほぼ真逆の話にすり替わっている。
これはビジネスにおいても同じなのかもしれません。
会議で説明したはずの話がすり替わっている。
経営層がポロっと口にした言葉が、姿形を変えて社員を縛るものになっている。
実際にこういうことがありました。
とある会社の専務が会議終了後にポロっと口に出した言葉をめぐり、その真意は何だ、ということで部課長クラスが延々と会議をしていたのです。
そして「こういう意図に違いない」と結論を出して行動し始めたことが、専務の意図とは全く違うもので結果として現場は大混乱に陥ったのです。
今、コロナウイルスの影響により、非対面でのビジネスがどんどん進んでいます。
私も今は、講演・研修・打ち合わせともにZOOMでやっています。
ある意味ではとても良いことだとは思います。
でも、Webを通じた会話で「対話の全てを網羅できている」と思って欲しくないのです。
そこには確実に情報の欠落が存在する。
住宅ローンの審査をスコアリングにして簡易にした結果、若手銀行員が詐欺や捏造を見破る審査能力を身につける機会を失った、というのは有名な話です。
相手の感情を読み取る能力。
共感する能力。
察する能力。
これを失ってしまえば、人間がAIに勝るものは何もなくなってしまうのかもしれません。
私は、このコロナウイルスの影響により、あらためて
「人間力が問われる時代」
になってきたのだと受け止めています。

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