「寄り添うこと」の難しさ ~リモートワーク時代に求められる『マネジメント7.0』~

「うちの上司、リモートワークの時はあんなに穏やかで優しかったのに!」

「通常勤務に戻ったら、ムダも戻ったww」

予想通り、こんな意見がちらほら出てきてますね(笑)

「離別感」という言葉があります。

これはカウンセラー、コーチと言われる方にとっては非常に大切なものですよね。「離別感」を持っておかないと、相手を想いすぎるが故に話が聴けなくなるというジレンマに陥ることが多いのです。

さて、通常勤務になると急に怒り出し、細かいところの指示命令でムダが増えたように感じさせてしまう上司。

リモートワークにおいては強制的に「離別感」がありました。だから相手に対してそこまでの期待もしていなければ、期待がないから怒りも少ない。ストレスが少ない中で働けているということもあるので、心に余裕をもって相手の話が聴けるというメリットもあったのだと思います。

通常業務に戻った瞬間に、上司も様々なストレスを感じて怒りが増幅されやすくなる。対面で部下を見ることによって期待も膨らむし細かいところも目につくようになる。良い意味でも悪い意味でも「関心」が高まる。そのことが煩わしい人間関係の現実を浮かび上がらせてしまうのかもしれません。

こうやって見てみると「リモートのほうが良いのでは?」「むしろ、直接顔を合わせる通常勤務にはデメリットのほうが多いのでは?」と短絡的に考えてしまいがちなのですが、リモートワークを成功させるためにはそれまでに対面で築き上げてきた信頼関係・安心感といったベースが極めて大切なのだと思うのです。

適切な距離感・離別感を持ち、相手のココロに寄り添うこと、相手に関心を持つこと。これがなかりせば、リモートワークは烏合の衆。組織力は限りなくゼロに近づいてしまうのかもしれません。

リモートワーク時代に求められる『マネジメント7.0』が必要になってきているのです。


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