83話 そんなもん、とっくに捨てました!
ヨシアキさんと再会し、お互い今はフリーと確認できた私。
オトコの人って、自分から離れた場合
「女はいつまでも自分の事、好きだと思ってるよね」
という話がありますが、ホントだなぁと思った。
ある日、ヨシアキさんが私の家に遊びに来た。
仕事帰りにデートの約束して、ウチに寄ったのです。
ウチにきて、まずヨシアキさんがしたこと。
「冷蔵庫の中、見てもいい?」
なぜに冷蔵庫?
芸能人のお宅訪問かよ。
「いいよ~」
「何にも入ってないね~。
まぁ、ウチも同じようなもんだけどね(笑)」
うお~!ミスった!
まるで料理しない女みたいじゃないか!
そんな空っぽ冷蔵庫でも、私、かなり自炊する方だから!
「買い物行きそびれちゃって(笑)」
い、いつもは、いろいろ入ってるんだからね!
その後、座って話始めると、
家の中を見回して、ヨシアキさんが言った。
「ねぇ、アレないね、アレ」
あ~、アナタが言ってるのは、アレですよね!アレ!
私が、アナタに唯一おねだりしたアレ!
シーサーの置物。
「あ~、シーサー?」
「そう、シーサー!ないよね。
あの猫見て思い出したけど」
私は、あの招き猫の置物見て、
「シーサー思い出したりしないよね」って思ってた。
やっぱり思い出したか~!
ちょうど、あのくらいの大きさ(掌にチョコっと乗るくらい)だったもんねぇ。
そんなもん、とっくに捨てたわ!
1年以上も前に音信不通になった男からもらったもの、いつまでも飾ってないわ!
縁起悪い!
「あ~、あのシーサーね~、海に帰したよ・・・・」
とりあえず、わけのわからないことを言っておく。
「ふ~ん、捨てたんだ。猫はあるのに、ないなぁって思ったら」
普通、捨てるわ!
いつまでも、昔の男からもらったもの家に置いとかないわ!
ずっと、私がヨシアキさんを忘れないで、持ってると思ったのかな?
それとも、よっぽど私がそのシーサーを気に入って、ずっと飾っていると思ったんだろうか?
残念ながら、捨てました~。
ヨシアキさんの顔も忘れかけてました~。
ずっと好きだったわけじゃないのだよ。
まあ、久々に会って、好みだし、付き合いたいとは思ってるけど。
シーサーの件は、特に尾を引くことなく、その後は楽しく過ごしたものの・・・
そんなことがあったから、
というわけではないのですが、
今回のヨシアキさんとの関係も長くは続きませんでした。
3ヶ月くらいで、会う日程を決めようとしなくなり、
「日程確認してみる」とメッセージが来ても、日程の連絡は一向に来ない。
これ、前回と同じパターン。
こうなったら、終わりは近い気がする。
と思っていたら、ヨシアキさんは、「職場が千葉に異動になった」とのこと。
異動して、今度は通勤の途中に会いやすい千葉の女を探しているのかも。
なんてことを思ったら、
ヨシアキさんから会う日の約束しようと
頑張ることが馬鹿らしくなり、連絡を取るのをやめました。
向こうからも連絡はなく、もう会うことは無くなりました。
で、今回は、LINEの友達からも削除して、完全にヨシアキさんとはサヨウナラ。
2回目も同じパターンで終わるなんて、成長なかったのね残念
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