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台湾北上


概要と目的

台湾に5泊6日の旅行に行ってきた。
旅の目的は台湾の美味いものを食べること。
この記事の目的は自分の備忘用がメインなので、思い出すことをツラツラと書いてみる。が、副産物としてこれから台湾旅行を考えている人に向けて、宿や飲食店のチョイスやどこに何泊するのが適切かといった検討への判断材料になればと。
以前海外旅行をした際に、記録として残すのを怠り、数年後に後悔することがあったのもモチベーションの一つ。旅の些細なエピソードは簡単に忘れ去られてしまう。以前、ポルトガル旅行に行ったときなんかは2日目まで書いたのにその後面倒になってやめてしまったり。

旅程

それはそうと、今回は高雄からスタートして台北まで北上する旅だった。

  • 1日目:成田から高雄へ(高雄泊)

  • 2日目:高雄から台南へ(台南泊)

  • 3日目:台南滞在(台南泊)

  • 4日目:台南から台北へ(台北泊)

  • 5日目:台北と基隆(台北泊)

  • 6日目:台北から成田へ

1日目: 高雄

台風14号のコイヌちゃんが大暴れをしていた影響で、10/6 成田発のタイガーエアが欠航にならないか、数日前からヒヤヒヤしていた。幸いにも予想より早めに台風が進んだため、無事に飛行機は飛び、高雄まで行くことができた。10/4, 5あたりでは欠航便が出ていたようなので、本当にギリギリだった。
3~4時間ほどのフライトを経て高雄に着いた時「まぁまぁ高温で超多湿」と感じた。これは台風の影響か。

高雄には有名は夜市が2つあり、各種サイトには「六合夜市」が観光客向けで、「瑞豊夜市」が地元民向けと記載がある。後者の「瑞豊夜市」に行くために、地下鉄の巨蛋駅に向かった。巨大な卵と書いてドームという意味なんだけど、実際に近くに大きなドームがある。空港からは所要時間15~20分程度と空港から街が近いのは快適だった。
駅を降りたらタイワニーズオタクと言うべきか、コスプレしたりアニメグッズを持ったオタクがたくさんいたので、ドームでイベントがあったのだろうと推測した。
泊まったのは巨蛋駅近くの「世奇商旅」で、シーチーホテルと読むらしい。清潔感があり良いホテルだった。難点は2つだけあって、部屋が超狭いことと、シャワー浴びるとトイレがビシャビシャになるタイプであること。それ以外はすごく良かった。また泊まりたいかと言われたらYesと答える。

宿にチェックインし、重い荷物を下ろしたあとは、龍虎塔に向かった。台湾はタクシーが安いからタクってやろうかと思ったけど、街中を歩いてみたいという想いから、2kmくらいの道のりを歩いた。
駅の西側のエリアは自分が好みの the ローカルな屋台形式のお店が立ち並んでいてなかなか感動した。高雄はだいたい日本語どころか英語メニューも存在せず、写真も殆どないので、オーダーが困難かつ何が出てくるのか非常にヒヤヒヤするけどそれもまた良し。
途中寄ってみたお店では四神湯というお粥のようなものを食べた。これが台湾第一食目となった。はじめは薄味と感じるけど、ジワジワとダシの旨味が込み上げてくる美味しい料理だった。

たくさん歩いて到着した龍虎塔はなんと工事中だった。が、中には入れた。台湾の十二支で最も縁起の良い龍から入り、最も縁起の悪い虎から出ると開運するとのこと。その説明を聞くと、虎から入った方が...と思ってしまったけど、それは考え方の違いである。

ナイス工事!

その後、瑞豊夜市まで歩いて向かいつつ、タクシーが見つかれば乗ろうと考えたけど、結局全部歩いた。そのお陰で、またもや途中で気になるお店があり、入ってみた。小籠包や肉まんをお店の人たちが表でせっせと包んで蒸して、地元のお客さんで列が出来ているその雰囲気に惹かれた。
表で包んでいた小籠包を食べようとオーダーするも、自分の「ショウロンポウ」という発音では全く伝わらず、後ろに並んでた台湾人のお客さんがこちらの意図を理解し、代わりに注文してくれた。後から店員さんも「美味しい?(←たぶん)」と聞きに来てくれたり、言葉は通じないが皆親切だった。こういった現地の人とのちょっとしたコミュニケーションが旅の満足度を上げてくれる。なお小籠包は注文1つあたり8個入っていた。

良い雰囲気

で、メインの瑞豊夜市。ぷらぷらと入ってみたものの、あまり好奇心を揺さぶられなかったため、素通りしてしまった。夜市で食べるより、どこかのお店で食べたいと。

ではどこで食べるかと、またもや街ブラを開始する。脚力が求められる旅行である。ビールを飲みたかったけど、屋台形式のお店は殆どビールが置いていない。近くのコンビニで缶ビールを買って持ち込むのが飲みたい人のスタイルのようである。入る際に確認はした方が良いけど、お店側もだいたいは持ち込みを許容している。でもあまり飲んでいる人は見かけなかった。原チャリで来る人が殆どだからか。
セブンイレブンで台湾ビールClassicを購入し、入ったお店は牛肉麵のお店。牛肉麵と台湾風おでん(?)のようなものを食べた。おでん風の煮物は店頭に並んでいて選んで頼むと、包丁でカットして皿に持ってきてくれるスタイルのようである。ここに至るまでちょこちょことつまんで食べていたこともあり、超お腹一杯になった。

2日目: 高雄から台南へ

散策

朝から宿周辺を、1日目には行っていない宿の北東方面のエリアを散策した。先ず、台湾人が皆持っている紙カップをラップしたお茶を飲みたいと思った。ちょうど近くにあった50嵐富國店でお茶を購入。何種類もあるなかからお茶を選び、アイスかホットを選び、甘さの量、氷の量を選択する。甘さと氷の量を選択できるところが独特だった。アイスを頼むとシェイカーでシャカシャカとやってくれてその手際の良さが観ていて楽しい。ちなみに1杯30〜50元程度で(120〜200円くらい) めちゃくちゃ安いのに美味い。出来上がりを待っていると、お客さんの60歳くらいの男性が「Japanese?」と聞いてきて、そうだと答えると「Welcome to Taiwan!」と返してくれた。台湾は親日と聞くけど、こういう場面にそれが現れる。

次に豆乳を飲んでみた。ここでも例のごとく注文の作法が分からない。困っていると前にいた男性が何を頼みたいのか英語で聞いてくれ、代わりに店員さんに注文してくれた。みんな本当に親切である。

鴨肉を食べる

次にアヒル料理の有名店の鴨肉珍に行った。鴨と書いているけどアヒル。お店はドーム駅から随分離れたところにある。地下鉄で行くかと迷ったがタクシーを選択。6.6kmの距離を20分ほどで到着し240元だった(1,000円くらい)。確かに日本よりもずいぶん安い。運転手さんは中国語しか話せず、コミュニケーションは大変だったけど、Google翻訳を駆使して「あっちに見えるのはホニャララで…」と、道中の街の案内を頑張ってしてくれた。そういう姿勢が嬉しい。
鴨肉珍には開店直前の10時前に到着した。他のお客さんに倣って開店まで席で座って待つ。お客さんは未だ5,6組ほどで午前中ならばスムーズに入れるようだった。ここの店員さんは高雄では初めて英語でオーダーを聞いてくれた。さすが人気店。肝心の料理も信じられないくらい美味かった。鴨肉と鴨肉飯とスープ。どれも抜群に美味いので、高雄に来たら絶対に来たほうが良いと思う。なお、ここはお店にキンキンに冷やしすぎた缶ビールが置いてあり40元だった。朝から飲んでしまった。

美味すぎる鴨肉珍

鴨肉珍の美味さに衝撃を受け、もう少しアヒル料理を食べてみたいと思い、宿周辺に戻った後にもう一軒行った。正宗鴨肉飯というお店。ここはオーダーが特殊で難しい。紙にオーダーを書き、店内で食べる方にチェックを入れたうえで超忙しそうな店員に渡し、代金を支払う。どうすればいいのか分からずオロオロして、こちらの存在が忘れ去られたかと思った頃、超忙しそうな店員さんに店内に案内される。ここも美味かったけど、腹がはち切れそうになった。
食後は近くのお茶屋さんでまたもやテイクアウト。どこのお店で飲んでもお茶美味いし安い。このタイプのお店ほんとに日本に欲しい。

台南へ行くつもりが台中へ

台南への移動に失敗し、倍以上の時間を食ってしまった。台南駅は2つあるんだけどその違いを理解せず、かつ普通列車で行けばいいところを無駄に新幹線に乗ってしまったことが原因。横浜駅と新横浜駅の違いのような。

  • 台南駅

  • 高鐵台南駅 (THSR: Taiwan High Speed Rail) ※つまり新幹線

Google Mapで経路を調べると、巨蛋駅から台南駅に行くには 左営駅 (Zuoying) で乗り換えてそこから30分かかるとのこと。左営駅には台湾の新幹線がある。なるほど新幹線に乗り換えればいいのねと思い込み、(高鐵)台南までのチケットを買い、新幹線に乗車した。先程調べたGoogle Mapの経路案内によると30分ほどかかるということでのんびり過ごし、15分ほどで新幹線が次の駅に停車したときも気にせず過ごしていたところ、
「ここの席なんですけど (中国語なのでたぶんだけど)」
と声を掛けられた。
とりあえず席を立ってあたふたしていると乗務員のお姉さんに声を掛けられ事情を話すと、さっき停車したのが台南で次の停車は台中になるとのこと。台中で折り返して台南に戻るよう、折返し列車時刻のメモを書いて渡してくれた。この乗務員さんも超親切だったけど、その話を横で聞いていた隣のお兄さんが「自分は台中で降りるから、そのプラットフォームまで案内する」と申し出てくれた。台中駅に着いて案内してくれ、乗るべき列車の場所まで案内してくれたところで笑顔で手を振って去っていった。親切な人しかおらんのか台湾は。感涙。
なお、高鐵台南から高鐵台中駅は40分ほどで、新横浜から名古屋駅の80分ような地獄の区間ではなかったのが救いだった。40分もまぁまぁだけど。

分かりやすく言うと、二等辺三角形の頂点が行きたい先の台南駅(A)。残り2点が左営駅(B), 高鐵台南(C) と考えた時に、以下のようなミスをしてしまったことになる。

  • 前提:A-B, A-C: 30分 B-C:15分

    • 正解:B→A

    • ミス:B→C→台中→C→A

寧ろ分かりにくい気もしてきた。
こんなミスもありつつ、またしても現地の人の優しさに触れられ、良い出来事に昇華された。

ちなみに高鐵台南駅に隣接する普通列車駅が沙崙 (Shalun) ということが分かっていないと、普通列車の切符買う時に少しだけ困る。

台南到着

台南駅到着後、宿にチェックイン。駅から700mほどのダイナスティホテルに泊まった。建物は古くフロントがすこし薄暗いため、少し不安になるけど、部屋は広くて綺麗だった。従業員に日本語を話せる人がいてすごく楽ちん。ここも良宿だった。
台南の街をいろいろ歩いて回り、歩き疲れたところで神農街にあるクラフトビール屋さんに寄った。沃隼醸造 WE Drink Beer Companyというお店。台湾らしさがあるわけでは無いけど、お店の構造が特殊で、入口が無いように見えて面白い。店員のお姉さん二人も知ってる日本語を話してくれて楽しかった。

なんのビールだったか忘れた
ビール屋さん
神農街
神農街の提灯

夕食

夕食は台湾居酒屋で瓶ビールを飲みたいと思い、Google Mapで適当に調べて出てきた竹海産へ。他のお客さんを見ていると、冷蔵庫に並ぶ鮮魚を選んで調理方法もお店に伝えるスタイルのようだった。中国語喋れないので、食べたいものの写真を見せてオーダーした。店主のおじさんも店員のお姉さんも親切だった。ほんで、お店の猫さんが可愛かった。最後に紹興酒を飲みたいと思い、オーダーしてみると瓶単位でしか頼めないとのこと。じゃあ大丈夫ですと伝えると、サービスでグラス一杯だけくれた。ありがたや。

この日の最後は、岡山羊肉の汁なし麺と小公園擔仔麵は小サイズを〆のラーメンとして食べた。衝撃的な美味さなのでどちらも絶対行くべきお店。

瓶の台湾ビール
写真見せて作ってもらったエビのやつ
写真見せて作ってもらったイカの料理
猫さん
小公園擔仔麵の担仔麺。美味すぎるので食べるべき。
岡山羊肉:汁ありを頼んだつもりが汁なしに。ニンニク効きまくりで美味い。

3日目: 台南

この日は宿の移動がないため一日台南街ぶらをしたけど、結果的には丸一日過ごすにはちょっと長く、暑さもあって途中ダレてきた。台南周辺の街に電車で行ってみるとか、目的を決めて過ごしたほうが良かったかもしれないと後から思った。台南市街地に行きたいお店や場所が明確に存在する場合は問題ないんだけど、目的が "食" しかない街ぶらだと体力がどんどん消耗される。

朝食

朝は水仙宮市場周辺の飲食店で何か美味そうなものはないかと探した。お店が有りすぎて迷うけど、選んだのは石精臼蚵仔煎。メニュー数が少なく主に2品の専門でやってることと、お店の雰囲気の良さが選んだ理由。お粥のようなスープのような香菇湯飯が本当に美味しかった。出汁が効いてて日本人はみな好きなのではないか。朝ごはんに最適。

朝ごはん後は猫のいる喫茶店で一休み。絶妙な表情の猫さんに癒やされた。

市場は活気がある
蚵仔煎を作るところ
香菇湯飯
ダルそうな猫さん

昼食

昼食に選んだ邱家小巻米粉は、イカ米粉の人気店のようで行列が出来ていた。20分ほど待った。強面のおばちゃんが列の人に次々と中国語で話しかけていた。自分の番が来るのが恐ろしかったけど、コイツ中国語わからんな、と気付いたタイミングですぐに英語に切り替えてくれてひと安心。
イカの出汁の効いたスープがめちゃくちゃ美味しかった。これも飲み干してしまう。おもてで料理を作り続けているおばちゃんの職人技を見てるのも楽しかった。

歩き疲れたところで立ち寄った60+ Tea shopというところで飲んだお茶がまた格別に美味かった。台湾茶には帰国後もハマりそう。

寄ってみたフルーツ屋さんでカットマンゴーを頼んだら、丸々一個切ってくれて、しかもそれが本当に美味しかった。写真で美味しさが伝わると思う。撮るなら切る前のものも一緒に写せと、わざわざお店のおばちゃんがマンゴーの実を持ってきてくれた。

イカ米粉を作り続ける
イカ米粉
お茶を作る手際が良い
マンゴーってこんなに美味いのかと気付かされた

夕食

夕食に選んだのは家豪鮮魚湯居酒屋。冷蔵庫から自分で瓶ビールを勝手に持ってくるスタイルで、これもやってみたかった。日本の居酒屋のように、その日のおすすめメニューがボードに手書きで書いてあるのが好印象だった。羊肉の炒め物や、謎の魚の揚げ物など、台南で食べてみたかったものを十分に楽しめた。

左に手書きのメニューがあって、右にセルフの冷蔵庫がある
羊肉を炒めたやつ
恭仔肉燥意麺で〆のラーメン

4日目: 台南から台北へ

朝食

この日は台南から台北に移動するということで、台南にいるうちに絶対行っておきたかった2軒に朝食を食べに行った。腹カツカツである。
まずは西羅殿牛肉湯に朝7時に行き、牛肉湯と牛肉飯を食べた。写真ではそうは見えないかもしれないけど、これがかなり美味い。スープの中の牛肉を取り出し、刻み生姜と辛味調味料をつけて食べる。スープはスープとして飲む。たまにご飯を食べる。このスタイル。台南に来たらこれもMustと感じた。
次に阿憨鹹粥のサバヒーのお粥を食べた。サバヒーというのは白身魚のこと。臭みは無く、旨味が強くて美味しい。朝ごはん2食目だったし、空腹で食べたらもっと美味しかったんだろうな。お店のおばちゃんたちは、こちらの口に合うのかと気に掛けてくれ話しかけて来てくれた。何言ってるかは分からなかったけど嬉しかった。
デザートは豆花のお店に行った。豆花自体には甘みがほとんど無く豆腐のようだった。かかっているシロップも甘〜いというわけでもなく、ほんのりと甘い。上品な味でこれもハマる味だった。

佇まい
見た目は悪いがかなり美味い
サバヒー
お店の雰囲気とおばちゃんたち
豆花屋さん
あまいシロップで食べる豆花

昼食

台南最後のご飯となった昼食は、麻醤麺も食べてみたいということで友愛街にあるお店に行ってきた。おじさんとその娘さんなのかお姉さんでやっており、お店の雰囲気が良かった。麻醤麺も美味かった。混ぜて食べたら最高である。小サイズ(40元)を頼んだけど大(50元)にすればよかったと悔やんだレベル。

店内
作っている様子を見るのはどこのお店でも楽しい
麻雀麺。混ぜて食べる

台北へ

チェックアウトを済ませ台北へ。今回は経路のトラブルなく台北に着いた。台湾の新幹線は日本の新幹線と9割方同じ作りで日本にいるかと錯覚するレベルである。
台湾では、新幹線内でお酒を飲む文化がほぼ皆無のようで、誰もビールを飲んでいない。お茶を飲んでいる人ばかり。飲んではいけないルールがあるわけでなく、習慣がないだけらしいけど、郷に従ってビールを飲むのはやめた。

台北到着

台北に着くと急に都会な雰囲気が出てくる。日本の都会のように、街の人々の服装もファッショナブルになるのかと思いきや、そこはあまり変わらない。
高鐵台北駅から歩いてすぐのシティーインホテルにチェックインした。駅チカで清潔感があって、トイレがビシャビシャにならない形式のバスルームで良い宿だった。ここも日本語を話せる従業員がチラホラいた。

次に迪化街へ。例のごとくタクシーは使わずに2kmほどの距離を歩いた。途中にあったクラフトビールのお店に立ち寄り、今回は台湾製のクラフトビールを飲むことができた。Mosaic IPAの旨みと苦みが身に沁みた。美味しかったので瓶も買って帰った。迪化街は町並みに雰囲気があり、たくさんの人が観光をしていた。お土産やら何やら見て回る場所のようである。なぜか漢方薬のお店の比率が高かったような気がする。北の方まで行くと迪化老街というのがあり、提灯がある通りは、暗くなってくると良い感じに赤く染まっていた。

クラフトビール屋さん
迪化街
迪化街
迪化街の賑わうお店
迪化老街の一部

夕食

夜は生猛海鮮というなかなか強烈な名前の居酒屋に行った。地元の人もよく来るという口コミを見て選んだ。あと、賞味期限が18日間という日本では見かけない ONLY 18 DAYS という台湾ビールを飲んでみたかった。これは殆どの居酒屋でおいてあるっぽいけども。

お店に向かう際、一旦はタクシーに乗ったけど、行き先をGoogle Mapの画面を見せて伝えたところ、運転手のおじさんが虫眼鏡で見始め、結局(老眼で)見えない、ということで断られた。地球の歩き方にも「台湾のタクシーは老眼の人が多い」みたいなことが書いてあってその通りだった。
結局いつも通りの徒歩でお店に到着し、早速 18DAYSを飲んでみた。めちゃくちゃ味が薄い。台湾ビール自体薄めなのにそれが更に薄い。なので、台湾ビールClassicに切り替えた。
このお店は英語メニューだけでなく日本語メニューがあってすごい助かった。あと店員のおばちゃんが日本語をちょこっと理解してくれたのでそれも助かった。食べたのは空芯菜炒めや、カキフライや(台湾の牡蠣は小ぶりです)、エビとアスパラ炒めたものなど。どれも美味しくて満足した。お店にはお客さんがどんどん入ってきたので人気店なんだと思う。帰り際、おばちゃんに「謝謝」と言ったら日本語で「また宜しく」と返ってきた。カッコいいな。

腹パンパンな状態で、中山駅にある猫のいるクラフトビール屋さん碧耳猫に寄り、2匹の猫に癒やされた。店主は日本の音楽が好きなようで、J-POPがずっと流れており、店を出た後、実はあの店主は日本人なのではないかと少し疑惑が生じた。
最後に建宏牛肉麵の牛肉麵で〆た。実は行きたかったのは富宏牛肉麵なんだけど、間違えてお隣の建宏牛肉麵に行ってしまったようである。このnoteを書いている時に初めて気付いた。しかも、隣のお客さんが頼んだ麺がこちらに来て、それに気付かず食べてしまった。そんなこんなで一日を終えた。食べ過ぎ & 歩き過ぎた。

帰り道、屠殺された豚を店に運ぶ現場に出会って、驚いてシャッターを切ってしまったけど、あまりこういうの撮らない方が良かったかも。アレだったらすぐ消そう。

ビールの話

余談。台湾ビールに関して、台湾ビールClassicが一番好みだった。あとは台湾のお店やコンビニにやたら置いてある BUSCH (雪山啤酒) というビールが美味しかった。アメリカのビールで製造が台湾ってだけなのか。
好みは【 (雪山啤酒 > 台湾ビールClassic > 台湾ビール > 18DAYS 】だった。

18DAYS 薄い
カキフライ。小ぶりだけど美味しい。
猫のいるビール屋
〆の牛肉麵。富宏じゃなくて建宏だった…
豚の仕入れ
豚の仕込み

5日目: 基隆

基隆

宿の移動のない一日は小旅行をしようという教訓を活かし、台北からバスで30〜40分ほどかけて基隆 (キールン) へ行ってきた。が、今回の旅行で初のザーザー降りの雨に見舞われた。雨が落ち着くのを待つために cama というカフェで一休み。トイレを借りようと店員さんに声をかけると、どうぞと案内されたのが、カウンターの中を通って奥にあるトイレ。カウンターの中に客を入れるお店なんて日本にないよな、と少し驚き。

その後、バスでカラフルな建物のある正浜漁港彩色街屋に行ってきた。バスを降りたあたりで雨は止んでくれたけど、どんよりした天気だった。こういう景色は晴れてくれないと全然綺麗に撮れないんだよなと思いながら、どんよりショットを撮る。

次に日本の漁港にもよくあるような、並んだ鮮魚から選んでその場で食べられるスタイルのお店が立ち並ぶエリアへ。この通りのお店には53とか58とか数字が付いていて、各店の店員さんの呼び込みがかなりエグい。断っても全く離してくれないし、バッキバキに目がキマッた店員さんもついて来るので気を付けて下さい。
結局、拒否し続けて一番奥にある59番のお店に行った。蟹とイカが食べたいとお店のおばちゃんに伝えるとGoogle翻訳を使って熱心に教えてくれた。値段もちゃんと伝えてくれ、高いと伝えるともう少し小ぶりなものを選択してくれたり、そういったやり取りに安心感があったので、ここで食べることに決定。美味しくてビールも飲めてとても満足。
Google翻訳でイカの調理方法の相談をしているときに示された画面に「小さなロールが〜」とあってなんのこっちゃと意味が通じない場面があったけど、後から気付いたのが15cm以下のイカのことを「小巻」と書くようで、それを誤翻訳したのではないかと思った。Google翻訳でも当然完璧は難しい。

バキバキのお店含め、他のお店もさほど値段は変わらないんじゃないかと推測するけど、店員さんの対応で決めるのが良いと思った。ゴリ押し系はツラい。

どんよりカラフル
イカが美味かった
蟹も美味かった
基隆の港
晴れていたら綺麗なんだろうな

台北

台北に戻ってきた後は、台湾茶を買いに行くことにした。適当な検索の結果、東門に何やら良さげなお店があるということで電車で移動。
お店に入るとだいたい小さな紙コップで試飲させてくれるんだけど、飲ませてもらった阿里山茶 (アリサンチャ) の香りと味が好みだった。興花名茶の店主は日本語が話せるようで、いろいろ解説してくれた。お茶の値段はお茶の育つ標高が高ければ高いほど美味しく、値段も高いとのこと。標高が高いと葉が大きく育たない→旨味が凝縮される。という論理のようである。
天仁茗茶の店員さんも様々なお茶を比較して解説してくれた。どちらのお店でも少しずつ茶葉を購入した。
次に台湾クラフトビールのお店で一服。こちらで飲んだビールはまぁ普通だったかな。

と、ここで小腹が空いたので近くにあった江浙点心というお店へ。ここで小籠包と豚レバーの入ったスープを頂いた。観光客がおらず、部屋着につっかけサンダルで食べに来ているような人が多くて雰囲気も良かったし、料理もかなり美味しかった。Google mapの口コミ点数って時にアテにしないほうがいいよな、と思う。

次に向かったのは台湾製ワインが飲めそうな予感のする、大安駅から少し離れたところにあるCan Natureというお店。店内はおしゃれ空間だった。韓国風な顔立ちの店員のお姉さんはとても親切だった。
赤か白か泡か飲みたい種類を言うと、当日のラインナップのボトルを持ってきてくれる。ボトルから飲みたいものを選択する。今回は台湾製ワインの赤と白を1杯ずつ頼んだ。どちらも凝縮感があって美味しかった。ワイナリーを調べてみたところ「Weightstone 威石東」で高級な部類に属するそう。2杯で600元ほどだった。少しお高めだけど妥当な価格設定と思う。
この後夕食を食べに行きたいんだけどお勧めのお店はあるかと聞くと、日本語の雑誌BRUTUSの台北特集を持って来てくれた。日本人ちょこちょこ来るのかな。

その後、アタリをつけていたお店2つに行ってみたものの、どちらもハズレ。1つ目は店の雰囲気がPOP過ぎて違う。2つ目は入ってみたものの店員さんが中国語しか話せないために、全く会話にならず出ることに。この断られ方は台湾来て初めてだった。
結局周辺を彷徨う夕食難民になってしまった。途中、熱翻天生猛海鮮というお店を見かけ、昨夜行ったお店に名前が似てるから入ってみたけど、ここはあまり美味しくなかったのでURLは貼らないでおく。ササッと食べて出た。それよりも隣に座った小学生くらいの子らが、ドラゴンボールの悟空並の勢いでガツガツと掻き込んで食べていたのがなんか良かった。そんなに腹減ってたのかな。

気を取り直して、大安駅の北側に歩いてみたら、何やらいい感じの周記というお店が。ここで今回の旅で始めての臭豆腐を食べた。お店の人はSpicy Dofuと言ってた。臭豆腐、日本では食べたことあるけど台湾では初挑戦。におい的に恐れはあったけど、めちゃくちゃ美味しいと思った。日本の納豆だって、好きだけど横で納豆食ってる人いたら不快だよな、と思った。

というわけで、台湾最後の夜も食べすぎた。

小籠包は8個がスタンダード?
肝のスープ
Can Natureのおしゃれな店内
台湾ワイン
臭豆腐うまかった

6日目: 台北から成田へ

最終日、予定は昼過ぎに空港に行って帰るだけ。
宿周辺に朝からやっているお店を探しながら散策をした。あと、以前2015年に台北に来た時はどのあたり泊まったんだっけ?というのを探しに行った。

散策

まずは三味香面店というところで、肉まんのようなものを食べた。次に饂飩大王というすごい名前のお店で朝ごはんを。お店の名物はワンタンのようで、口コミを見ると、サイズが大中小とあるが小サイズで腹パンパンになるとのこと。結局、麺も食べてみたかったのでワンタン麺を食べた。あっさりと美味しかった。確かに名物であるワンタンが特に美味しい。台湾の汁物の味が薄味なのは、食事中に水やお茶を飲む習慣がないかららしい。お茶は食後だと。なんかに書いてあった気がするけど、何だったか忘れた。

その後西門のあたりまで歩き、かつて自分が泊まったエリアに行ってみた。泊まったのはどうやら明日Hotel (Tomorrow Hotel) という所だったらしい。なんとなく見覚えがある。こういう感覚はけっこう好きだな。

最後に峰圃茶荘で桂花烏龍茶をテイクアウトして台北の旅は終了。お茶で〆て、桃園国際空港に向かった。

肉まんのとこ
饂飩大王様!
ワンタン麺
レースのスタート
北門でなんかのお祭りやってた
サヨナラ

まとめ

こうやって振り返ると、アホみたいに食べて飲んで、歩き回ったなと感じる。台湾に行く際は、足腰と胃袋を鍛える必要がある。
ご飯の美味しさだけでなく、台湾の人々の親切さに触れる機会が多々あり、台湾という国が好きになる旅だった。当然、都会である台北の方が日本語や英語を使える人が多かったり、また、クレジットカードが使えたりと便利なことは多かったけど(※)、高雄・台南の方が不便のなかにも印象に残る出来事は多かったように感じる。
台中は今回スキップしてしまったけど (一回降りたけど)、次回は行ってみたい。
(※) 高雄や台南は宿を除きほとんどキャッシュオンリーだった。 

台湾は良い国。また、行きたい。

余談

日本に帰国後、すぐに食べたくなったのはお刺し身。やっぱ日本の刺し身とビールは美味い。
1週間でいい感じに贅肉が付いたので、翌日ジョギングをし、翌々日フットサルをしてきたのであった。痩せねば。

鰯梅巻き
鉄火巻

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