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標準化と守破離

品質保証を考えるとき、避けて通れないのが標準化かなと思う。

標準化は作業標準とかシステム化標準といったドキュメントに表されていて、各種工程の作業プロセスの型を作ること。
こうすると失敗少なく、工数かからず、他の人との認識齟齬も少なく作業できるよ、という内容。その現場の知識体系といえると思う。

守破離は元々はお茶のことばらしい。
最初は師匠から教わった型を徹底的に「守る」。
型が身についたら、自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで既存の型を「破る」ことができるようになる。
更に研鑽して、自分自身とその技についてよく理解していたら、既存の型に囚われることなく、型から「離れ」て自在になることができる。
ただし、教えを破り離れたとしても根源の精神を見失わないことが重要。
ということなのだそうだ。

標準化はともすると「守」だけに懸命に取り組みがちだ。
一定レベルへの底上げには効果があるけど、「離」ができる気鋭の人々にも「守」を要求しているきらいがある。
でも「守」だけだと、更なる向上や創造的な活動は望めない。

何かを標準化するとき、常に守破離の意識を持って臨めば、標準もまたPDCAサイクルに乗ってより良くなっていくだろうと思う。
このとき、「破」による失敗を許容し、「離」の独創的な翼を折らないことも、標準を「守」る立場で心を砕くべきことだと思う。


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