老いも若きも浮かれてはしゃぐクリスマスに思い出すのは昔の彼女との甘酸っぱい思い出ではなく、今は亡き祖母の起こしたちょっとした事件である。 その年のクリスマス、祖母は家族の目を盗み、10ピースのフライドチキンの皮だけを平らげた。晩御飯の準備の際、つまみ食いをしようと箱を開けた幼い弟が、素っ裸になった鳥を見つけ怖いと大泣きし事件が発覚した次第である。祖母を問い詰めるもテカテカになった唇をへの字にしたまま食べていないの一点張りだった。 祖母は重度の糖尿病で食事制限を医師に言い渡
今年はなにはさておき新型コロナウイルスの年だった。皆が当たり前の様にマスクを着け、こまめに消毒を行い、おまけに地域によっては高齢者はインフルエンザの予防接種を無料で受けられる。例年と比べ、インフルエンザどころかただの風邪の患者も減っているのは間違いない。 そんな中薬局にいらっしゃったおばあちゃん。 「インフルエンザでした。」 そう、罹りにくいからと言ってゼロになるわけではない。どんなに予防しても、気を付けていても罹ってしまうときは罹ってしまうのが病気なのだ。 おばあち
気に入っているシャツを着ているときに限ってカレーうどんが食べたくなる。私とて男だ、服が汚れるからという理由で食べたいものを我慢するほど軟弱でも人間が出来ているわけでもない。今日こそは男らしく勢いよくすすってやると意気込んで店に入ったはいいものの、可愛らしい女性店員さんが運んできた熱々のカレーうどんを前に箸がすくんでしまった。 物を購入するときに私は常に分相応を考えるようにしている。 昔から物持ちは良い方だがどういうわけか、欲しくてたまらなかったものだったり、少し背伸びをして
初めまして、カカシと申します。薬剤師をしております。 薬剤師として情報発信をしたい、どうしても伝えたいことがある、などの高い志は全くなくただただ思ったことや、なんとなく駄文を書き散らすために初めてみました。 ふわっと暇なときに読んでいただけたら幸いです。 よろしくお願いいたします。