GO越山GO!

先日、アンチドリブンズの方が綴ったnoteをたまたま見かける機会があったんだけどかなり辛辣な記事だった。Mリーグファンは様々な人がいるので好き嫌いあることは選手達も受け入れているだろうがあまりにもキツイ内容であった。その中に越山監督に辞任を求める内容があった。

①数字が悪い。(サポーター数が少ない)
②成績が悪い。
③采配が悪い。(主に丸山さんの出場回数)

大きく分けるとこんな感じだっただろうか。わざわざ見返すのも気分が悪い記事なので要約するとこんなところとして私の私見を述べたい。
そもそも監督の職務範囲ってどんなもんなのか。

福地さんのこの記事は流石に的を射ていて参考になります。

私の見解だとこんな感じか。
・選手やスタッフのリクルート
・予算の管理
・スケジュールの管理
・試合登板の決定
・選手やチームのマネジメント
・Mリーグ機構との折衝
・所属企業への報告

このうちスタッフに任せている分野もありチーム毎で異なると思う。
Mリーグの監督は他のプロスポーツ競技での監督とは意味合いが異なることはほとんどのファンは理解しているだろう。そしてチームプロデュースという意味合いの方が強く感じられるという意味では監督というよりはマネージャーと呼んだ方がしっくりくるんではないだろうか。

ここで突然だがサポーター数ランキングなるものがあるということで検索してみた。サポーターは年会費が発生するのでこのランキングはチームの人気ランキングとほぼ同義語と言っていいのではなだろうか。

サポーター数ランキング
No.チーム名メンバー数
1位 コナミ麻雀格闘倶楽部 1576
2位 セガサミーフェニックス 1168
3位 渋谷ABEMAS 1074
4位 U-NEXTパイレーツ 781
5位 チーム雷電 623
6位 KADOKAWAサクラナイツ 499
7位 赤坂ドリブンズ 445
8位 EX風林火山 364
2023/2/6 時点

KONAMIが1位なのは客観的に見ても納得のいく結果だと思う。何と言っても美男美女が揃っているし勝つ時は見ていてスカッとする戦いっぷりだ。文句なし。タキヒサ対決よりもタキヒサコンビの方が見ていて安心感というか安定感がある。かつては敵チームだったのに今は同じチームというのがヒーロー物語にありがちなストーリーで胸を熱くさせる。
それよりもサクラナイツが意外と下位にいることがかなり意外だった。ここも美男美女がいるし堀さんは麻雀強いし監督のキャラは立っているし解説で人気を博した渋川さん加入で上位にいると思っていたが・・・。
風林火山は二階堂姉妹ファンだけで上位に食い込むと思っていただけに最下位はかなり意外な結果に。
サポーターに関しては色々考察するだけでも面白いんだけど個人的にはこのサポーター数に違和感を感じる。ランキングの順番よりも重要なことはサポーターというコンテンツが課金に見合うサービスではないということだと思う。念のため基本的に無料で利用出来るTwitterやYouTubeのランキングは以下の通り。

Twitterフォロワー数ランキング
No.チーム名フォロワー数
1位 KONAMI 麻雀格闘倶楽部86,052
2位 渋谷ABEMAS75,473
3位 セガサミーフェニックス65,725
4位 U-NEXT Pirates55,437
5位 KADOKAWAサクラナイツ53,945
6位 赤坂ドリブンズ49,186
7位 TEAM RAIDEN/雷電48,151
8位 EX風林火山47,544
2023/01/26 時点

YouTube登録者ランキング
No.チャンネル名登録者数
1位 KADOKAWAサクラナイツ4.29万
2位 赤坂ドリブンズ2.47万
3位 U-NEXT Pirates1.84万
4位 セガサミーフェニックス1.81万
5位 渋谷ABEMAS1.8万
6位 EX風林火山1.48万
7位 TEAM RAIDEN/雷電5,400
8位 KONAMI 麻雀格闘倶楽部チャンネルなし

※2022/07/17 時点

このランキングはそれぞれユニークユーザーが不明なので参考データ程度で人気の絶対値とは言い難い側面もあるように思う。
KONAMIは恐らく今のチームなら何を提供してもかなりのユーザーがついてきてくれると思う。ファイティングスタイルとチームカラーがわかりやすくてヒーロー属性でとにかくカッコいい。更に二枚目が時折見せる三枚目な一面もファンからしたらたまらないだろう。そんな人気ナンバーワン1のKONAMIですらサポーター数は1500~1600なのだ。
課金する対象はライト層とよく聞く。ガチ勢はよっぽど作りこまれたサービスや高い評価を得る根拠がないと課金しない。それでいてちょっとしたことでかなりごねる。イチャモンつけると言っては表現が悪いけどスジの通ったクレームも含まれるとしても運営側とすればかなりのコストも覚悟しなければならない。これは私自身が昔とあるプラットフォームのマネージャーをしていた経験と酷似していてそれほど的外れではないように思う。課金するライト層はコンテンツの内容よりも華やかなビジュアルだったり話題性を好む傾向があり、財布の紐が緩いが飽きて離れるスピードも割と速い。ガチ勢はある意味ではサービス提供側よりも詳しくてめんどくさいが情熱的でとことん課金するしいつまで経ってもそのサービスを利用してくれる。
しかしMリーグにおいては現状ガチ勢が課金に見合うコンテンツがなく熱狂の矛先はコメント欄の炎上くらいしかないのではないだろうか。

このことを踏まえて順番に考えていきたい。

①数字が悪い。(サポーター数が少ない)

Mリーグの場合、各チームどんな収益構造なのか勉強不足でわからないしスポンサーも独立採算制を取っているところもあればそうではなくCI活動の一環としてMリーグに参加している企業もあるのではないだろうか。
ドリブンズの場合は後者のように感じる。かといってもちろん予算は湯水のごとく使えるわけでもないだろうし運営費の一部を賞金やファンサービスから賄うことも視野に入れつつ活動しているだろう。サポーター制度に関してはサービス内容に各チームの裁量がほとんどないのでここの数字を監督の評価軸に置くことはまずないだろうと思う。つまりサポーター数は多いに越したことはないけど、かといって少ないから監督の評価が下がることはない。
個人的にサポーター制度を盛り上げる方法として投機的要素を組んだら良いと思う。要は勝ち馬投票券みたいなヤツ。チームランキングに応じた配当、あるいは特典を用意することが出来たら面白いと思う。また、試合毎の勝敗予想をブックメーカーにかければいいのにと常々思っていたが、この権利をサポーターのみ保有することが出来ることにしたら良いと思う。
ネックはMリーグの理念は脱ギャンブルであることだ。これは却下だろう(笑)

②成績が悪い。
③采配が悪い。(主に丸山さんの出場回数)

②③は意味合い的に同義に近いのではないだろうか。采配が悪いから成績が悪いという思考になることはファンとして理解はできる。推しのチームが不振に陥ると誰かに責任を押し付けたいという気持ちになることは私も経験があるから。
これは自責の念も込めて白状するとドリブンズの2年目に(当時サラリーマン兼任時代の)園田さんが負けまくっていた時期に連投したりローテーションから外さない様子を見て「監督は何考えているんだ?」「体調がベストじゃないのに無理させるなよ!」みたいなことを考えたこともあった。これは当時のパイレーツの朝倉さんが度々放牧と銘打って休場してその分をチームメイトがカバーしているように見えたから余計にそういう思考になったように思う。(実際にパイレーツの監督が意図的に放牧させていたかは不明)
今では言いがかりに近い思考だったと越山監督にお会いする機会があればお詫びしたい思いがある。

はたから見ると調子の悪い(麻雀の調子という定義も難しい)選手を起用しつづけること。そもそも調子の良し悪しという概念自体がフィジカルスポーツではないのでナンセンスかもしれない。目に見えない曖昧な感覚を持ち込まない。これどこかで見覚えありますね。オカルトバスターズの村上淳・鈴木たろうにはこんな感覚は関係ないんだと思います。園田さんだって同じ思いだと思います。彼らの麻雀観の核ともいうべき部分を汲んでくれる監督、自身が運に見放されていたとしても彼らの麻雀観が負けているわけではないと信じてくれる監督。選手冥利に尽きると思います。

野球やサッカー等のスポーツだと采配によって得点に繋がりそれが勝利に繋がるシーンを度々見かけるために印象深い。では麻雀の場合の采配はどうか。
レギュラーシーズン終盤のカットラインを意識する局面以外は基本的に全チームトップを狙ってくるしトップが無理なら2着を取る、それが厳しいならラスを逃れる。どの辺を妥協ラインとするかは監督の采配は関係なく選手個々に委ねられるので第一優先は最低出場回数を出来るだけ早く消化することだろうか。
そういえば対戦相手との相性を考えて登板させる選手を選択するなんてことを私は一時期考えていたことがある。園田さんは〇〇との相性が悪いのではないかとか、村上さんは〇〇にぶつけたら良いとか妄想していたんだけど麻雀て4人で行うゲームだからそういう思惑がうまくハマることなんてないんだよなと思い直した。
ではその日一番ツイている人をいかにして選択できるか。そんなことは不可能だ。出来るとしたら実力上位順に出場させるかベストコンディションの選手を出場させるという結論に行きつくことは至極当然ではないか。それよりも出場選手が一番モチベーション高く試合に臨むことが出来るようにチームをマネジメントすることの方が大事ではないだろうか。

また、丸山さんの出場回数が少ない点について相当数の不満を見かけるが勝った負けたは結果論なので丸山さんが出ていたら勝っていた、もしくは更に負けていたかは議論の対象にならないだろう。女性の活躍の場を云々という指摘は個人的にはちょっと理解出来ない。つまり女性をチーム内に最低1名加えることを満たしており明確に育成枠として加入させている。いわば機会の平等の観点から丸山さんが出場機会が少ないことはもっともであり、出場機会を増やすためにはチーム内での競争意識を持って監督に自身の魅力を認めさせなければならなかったのではないかと思う面もある。逆に結果の平等の観点を求めて丸山さんの出場機会をいたずらに与えることは監督からすると他のチームメイトに不誠実ではないか。期待度が高い選手にはそれに比例して高い報酬を約束する代わりに出場回数も増える。逆もしかり。これこそが機会の平等でプロ競技の選手のあるべき姿だと思う。客観的に見て丸山さんは他チームの女流プロより優れた点はあるか、加入してから4年経過して明らかに成長した要素はあるか。単純にこれがNoだったのではないだろうか。監督やチームメイトから何らかのキャリアパスが提示されているかは不明だけど他に実力を認められているプロを押しのけてMリーグへ加入したわけだから自身の成長をアピールする責任はあったのではないだろうか。

当然ながら監督の考える実力順に出場させておいてこの成績はお粗末だという指摘も散見される。これについてはまさに監督の責任問題と言えなくもない。
Mリーグはチーム戦といいつつも結局は個人戦の積み重ねだし対戦相手も4人いて見えない要素が大きく運に左右されやすいという特殊競技だから監督の采配や戦略なんかは他の競技と比較して勝敗に繋げにくい。はっきり言って誰を出せば勝てるかなんて誰にもわからない。
つまりアマチュアファンの考える采配は成績に直結しにくいことは間違いないだろう。

しかしレギュラーシーズン2年連続敗退はどこかに欠陥があるという前提でブラッシュアップしなければならないと思う(今回はチーム再編成を余儀なくされているが)。
今シーズン優勝した5年連続ファイナル進出のABEMASの選手と比較しても特に見劣りしないのにここまで成績に差がつく要因は何なのか。ABEMASにあってドリブンズにないもの、それはイニシアティブを取るリーダー的存在ではないだろうか。ABEMASにはMr.Mリーグと言っても過言ではない多井さんがいる。多井さんは先日の優勝スピーチでチームメイトにはキツイ言葉をぶつけてきたと言っていた。リーダー格である自身の存在感を自覚して憎まれ役をあえて引き受けて選手個々の成長を促す、チームメイトはリーダーともいうべき存在の真意を汲み取りついていく。これがどの程度チーム戦の成績に直結するかわからないがこれこそがABEMASにあってドリブンズにない差ではないだろうか。パワハラが必要なんてことを言いたいんじゃなくてチームワークを高めることはABEMASにとって多井さんの叱咤激励が最適だったのではないかということだ。温厚な性格のおじさんズ3人は互いを認め合い尊重しているが故にリーダー格がいるようには見えない。だから勝てないんだと結論付けるのはあまりに暴論だが、どのチームもリーダー的役割、あるいは麻雀におけるエース格がいるように見える。
麻雀には同じシチュエーションは二度とこないからフィードバックのタイミングが難しい。でもABEMASは信頼関係のもと遠慮せずダメ出しを行っている。
私程度がこんなことをいうのは大変おこがましいが目標の共有がなされているかどうか怪しい。現行のシステムではレギュラーシーズンのポイントはファイナルへ進む前提で考えると1/4の価値にしかならないので目の前のステージさえ勝ち抜けばレギュラーシーズンでどんなにマイナスを叩こうがファイナルの成績次第で優勝チャンスはある。故にハイリスクハイリターンの選択が他チームに比べて多い印象がある。南場に入ってからの不運も少なくないが止めることが出来た放銃による着順ダウンも多いように思う。他の選手と比較することにあまり意味はないが「多井さんなら止めていた牌」が止まらずに落ちていくシーンが印象に残る。ファンからの期待度が高い実力者を揃えているドリブンズだから敢えてこんな無意味な指摘をしてみたい。レギュラーシーズン終盤に毎回カットラインを争う姿は見たくないのだ。是非ともレギュラーシーズンは下に4チームくらいは常にいる安定した戦いを見せてほしいと思う。

藤田社長も越山監督も多忙を極める毎日のなかMリーグに参加しているため内政(といっては大げさかも)にはほとんどタッチしていないように思う。ABEMASには運営にはたくさんのスタッフがいるように見えるし麻雀に関しては信頼と実績の多井さんがいる。
ドリブンズにも有能なスタッフがいるが麻雀に関してテコ入れが必要な時に旗振り役がいない(ように見える)。実績から言うと村上さん、たろうさんということになりそうだが控室配信を見る限り私にはそのように見える。Mリーグはやっぱり特殊な環境だと思うので普段の麻雀とは違う何かが必要なんじゃないだろうか。局所的には疑問手があるように見えるけどそういう指摘は麻雀において大勢の変革になるのかどうかわからない。でも変わってほしい。勝ってほしい。ファイナルで優勝争いをしてほしい。悲しい出来事が目の前に迫っているから。

否が応でも来シーズンには一味変わるドリブンズが見られます。チームを離れる選手がいることは寂しいが一流選手をマネジメントしていた経験もある越山監督の敏腕が期待されるところです。心無いチャチャ入れさせないような一味も二味も違う新生ドリブンズをプロデュースしてほしいです。
私は越山監督は信念と思いやりのある一流の人間だと思っています。これまでの言いがかりを含めた評価を覆してほしいです。来シーズンこそドリブンズの大躍進に期待しています。

GO!越山GO(剛)!


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