2024-01-12
とうとう地元に帰ってしまう。
数えたこともなかったけれど、10年もこっちにいたらしい。10年。
仲良くなったきっかけは全く覚えがない上に、きっとお互いがお互いを仲良くなれるとも微塵も期待していなかったと思う。それが今や数少ない大切な友だちの1人になった。
一緒に映画も絵も観たし、ライブもフェスも行った。山でもバッティングセンターでもゲームセンターでもテーマパークでも競馬場でも遊んだ。年越しの瞬間を電話越しで迎えたこともある。ドライブも。ご飯のときはわたしのグラスが空になったことも、汚れた取り皿を使ったことも一度もない。これ美味しいから全部食べてもいい?と聞くと笑って差し出してくれた。他人に言えないようなことを言ってもやっても、まあいいんじゃない?と言ってくれた。人に会ったり話したりするのが怖くて外に出られなくなっても、何も食べられなくなって起き上がれなくなっても、体が壊れてぼーっと寝転ぶしかなくなったときでも、会いたい人のうちの1人だった。
付き合っているのかと人からよく聞かれることもあった。恋人なんかにするにはもったいない。みんな全然分かっていない。
すぐには会えなくなるけれど、もう会えないわけではない。これから先、何があっても幸せなことだけが起こればいい。保証はできない分、毎日ここから願っています。
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