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正解を探すより好きなものを選ぶ方が、結局、正解になる。

ちょうど一年くらい前に、人生で初めて不動産を売却した。
最初は何も分からず、分からな過ぎて大して不安もなかった。
一応、法学部出身なので、商法の基礎知識や抵当権とか善意の第三者とか瑕疵担保責任(今は契約不適合責任と言うのだとか…)とか、かすかに本当にかすかに記憶はあるし、まぁ大丈夫でしょっ!と。
「物を売る」という点では、不動産を売るのも珠数を売るのも同じだろうと思っていた。


「マンション売却の話」をしよう

もともと安い築古のマンションを購入していたので、買った時よりも高く売れるなんて思わなかったし。
むしろ、どれくらい下がっているのかを知りたくて、ひとまず一括査定を4件に依頼。
その査定結果に「何か思っていたのと違う…」と違和感を持ったのがきっかけで、ネットで調べ始めた。

すると、大学時代には聞いたことのない言葉がいくつも出てきた。
片手取引・両手取引・一般媒介・専任媒介・囲い込み…なんだか私の知っている「物を売る」とは違うルールがあるようだ。

調べれば調べるほど、不動産会社選びが大事だと思うようになり、
さらに調べれば調べるほど、どの不動産会社を選べば良いか分からなくなった。
迷った。
2ヵ月くらい迷っていた。
大手不動産会社か、近くの小さな不動産屋か、もっと探した方が良いのか、私は…どうしたいのか。

好きな不動産屋さんを選んだ。
理由は、面白そうだったから。

大手でもなく、近くでもなく、探しまわった不動産屋でもない。
「私は、どうしたいのか」を最優先事項にして、「好き」を選んだ。

その不動産屋さんは、最初の違和感を持った時にネットで色々調べている中で、グーグルさんがおすすめしてきたYoutube動画で見つけた不動産屋さんだった。
今どきは珍しくもないのかもしれないけれど、私のこれまでの人生を振り返れば、Youtubeで知った人に連絡を取るなんて、かなり驚くべき行動なのだ。

売却期間は4ヵ月ほど。
その間、いろいろ勉強になったし、とっても楽しかった。
この一年間、何度かえりみても1㎜の後悔も湧くことがない。
結局、正解だった。

いつも珠数の話ばかりしているのに、なぜマンション売却の話をしているのかというと、珠数選び、ひいてはあらゆる選択において同じことだと思ったから。

「珠数の選び方の話」をしようと思っていた

最初から明確に「この珠数が欲しい」と言って買いに来られる一般のお客様は、稀にいる。
「まったく分からないのですが…」と言いながら来られるお客様が殆ど。
「この石の効果は何ですか?」とか「心を落ち着かせる石は?」など、石に興味を持って来られるお客様もいる。

石の効果とか…。。。正直に言う、私は詳しくない。
もちろん必要とあれば都度調べるし、石の効果から意味づけして勧めることもある。
でも、やっぱり私は正直に言ってしまう。
「お好きなものを選ぶのが正解だと思います」と。

だって、
好きなものは、見ているだけでも持っているだけでも気分が良いでしょう?
好きなものは、大切にするでしょう?
好きなものは、時間が経っても好きでしょう?

若い頃に好きだったミュージシャンは、たとえ大人になって聴かなくなったとしても、たまに聴いた時「やっぱり好きだな~」って思ったりしない?
いちど好きになってしまったら、忘れることはできない。
どこかで見たな…人は、覚えることよりも忘れることの方が難しいって。
いちど覚えてしまったら、それを意図的に忘れることはできない…たしかに。話が逸れてる。

だから、珠数を選ぶ時も好きなものを選んでほしい。
理屈が好きか、感覚が好きか、その両方か…それも好きに選べば良い。
石の効果が好きだから、色カタチが好きだから、なんとなく好きだから。
どの選び方をしても、その人にとっての一番のパワーストーンになると思う。

具体的な「珠数の選び方」

それでも慣習というものはあるので、一般的なところを書き出してみる。

  • 家の宗派を確認する。

  • 菩提寺や住んでいる地域特有の慣習があるか、親または菩提寺のご住職に聞いてみる。

  • 宗派別の本式にするか、略式にするかを決める。

  • 予算を決める。

  • 上記をふまえて、実店舗で買うなら、お店の人に相談してみるのが良い。

  • 好きなものを選ぶ。

京都では仏具屋さん・お土産屋さん・お寺さん、色々なところで売っている。
けれど、もしかしたら売っているところが無いという地域もあるのかも。
今はネットでも購入できるから、いろいろ見てみるのは大事。
ただ職人目線で言うと、できれば詳しい人の説明を聴いて、現物を見て決めてほしいなぁ~とは思うのだけれど。



さてさて

本日の珠数つなぎ

禅寺のご住職から「お任せしますので、石素材と木素材で2連つくってください」とご注文いただき用意した珠数。
ちなみに珠数の単位は「連(蓮と書くこともある)」、1連・2連・3連って数える。
依頼内容は「家庭円満と世界平和のイメージで」…こういう依頼のされ方は初めてでした(笑)
ご期待に応えられていると良いのですが…。

ご住職の好きな色が赤とのこと
夫婦和合の石と言われる赤縞瑪瑙 
赤虎眼石仕立
色々な木を混ぜてほしいというご要望


最後まで、ありがとうございます。
👋また明日。

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