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香り備忘録【パルファンサトリ】

日本の気候や湿度に合わせた日本人のための香水ブランド『パルファンサトリ』。香水砂漠と謳われている日本で日本人調香師さんの作品が存在すること自体ありがたい。
「いろいろ試したが結局このブランドに落ち着いた」という声も多く耳にし、一体どんな香りなんだ…と気になっていた。
2023秋〜2024春にかけて肌で試した数点の備忘録です。



・Wasanbon ワサンボン

ムエットではややアルコール臭が目立ったけど、すぐに甘酸っぱさが軽やかに広がってゆく。和三盆というよりレモン味の綿菓子みたいな印象だった。肌の上では黒糖のコクがゆったり馴染みどこか懐かしさを感じる香りに変化し、甘ったるくないお上品な和菓子っぽさを感じる…!口溶けは儚くほろほろ溶けていくような感覚。ほんわか香ってくれるのでスーハー深呼吸しちゃう。思い切ってボトル購入!朝、夕3プッシュくらいしちゃうのですぐ減っていく…!それもまた儚い。


・Kon Shiro コンシロ

清潔感溢れるリネンの香り!公式の説明の通り、洗い立ての白いシャツが似合う。トップのパリッとしたシャツから、ミドル以降は柔らかく肌に馴染んできたコットンみたいに寄り添ってくれる香りになった。奥からほんのりカカオの顔が見えるのが好き。季節問わず使えそう、特に春の終わりから夏にかけて爽やかに纏いたい。


・Sakura 桜

よくあるフローラルで甘酸っぱい桜ではなく、苦味と生花のような青っぽさがあってびっくり…!紫蘇がグッとグリーン感を出してる!ラストにかけてモスが湿っぽさを残しつつ、インセンスが優しく香ってくれる。華やかな桜というより、私だけが知ってる小さい川辺の桜。残業終わりの22時ごろ缶チューハイ片手に「今年もきれいに咲いてんなぁ」って一杯飲みたくなるような桜。


・kokeshimizu 苔清水

日が差しててキラキラしてる苔の生えた岩肌を思い浮かべるような香り。レモンとハーブの奥にパチュリとモスがいるからか、湿度が高く爽やか過ぎない印象になっているのかな。トップの香り方が好き過ぎてミドル以降少し物足りなくも感じる…けどこの静けさも侘び寂びを想起させるようなブランド力を感じる、すごい(語彙力0)

・Hanahirku ハナヒラク

これは前からラストノートの構成が個性的と知っていたのでずっと気になっていた…!

トップ:クリーミィメロン、ベルガモット、ガルナバムエッセンス
ミドル:マグノリアエッセンス(中略)
ラスト:味噌餡、焦がし醤油、ビーズワックス、サンダルウッド、グアイヤックウッド

https://parfum-satori.com/?pid=107980749

みそあん!?醤油!?
想像つかない、サンダルウッド以外聞き馴染みない…
つけたては何とももったりとしたメロン!このミルキーさは味噌のおかげかも。焦がし醤油の香ばしさは感じ取れなかったけど、季節や天気によって大きく変化しそう。


・Hyouge ひょうげ

お茶系が好きな方がこぞって太鼓判を押しているしどんなもんかね〜くらいの気持ちだったがひと吹きで納得!!パウダリーな濃いお抹茶だ…!
パチュリが和室感を演出しているというレビューを見てこれも首がもげるほど納得。私の肌では苦味の後にほんわりとした甘さが出てきて終始心地よい香り。



さすがです大沢さとりさん…。日本の気候だけでなく、文化や情景が浮かぶ物語性がある作品群だなと感じました。どれも優しく、且つ気品があって気高く香る。この香りが似合う大人になりたい。
ちなみにヘッダーは磨りガラスの写真。このブランドのボトルは、磨りガラスのようにすべすべでかわいい。撫でたくなる愛おしさ。

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