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【タイ】サンクラブリー再訪記(9)

伝統技術の伝承は、人から人へ繋いでいくもの。竹での籠編みもその一つです。

ガリアン(カレン族の一派)の男は、竹を自由に加工出来なければ、一人前とは認められないそうです。

新しく刈った竹の枝打ちをしてから鉈でちょうど良い細さに割り、

薄く剥いて籠の材料として準備します。

この薄く向いた竹は、日本だと竹や鉄パイプ同士を留める麻紐や番線に相当するものとしても利用されます。見てる分には簡単そうに作業していますが、怪我をせずに素早くやるには相当の経験を積む必要がありそうです。

編む材料が出来たら、まず籠の底部を均等に編んで作ります。

籠の大きさに依存しますが、5×5か、7×7で間隔が均等かつ平行になるよう丁寧に編み、最後の一本は巻き付ける形で編み込みます。底部はクロスに筋交いを入れて補強し、形が崩れないようにします。

後は、巻きつける様に編み上げていきます。

5×5だと底部からの編み上げを斜めに上げてから垂直に立ち上げれば、そこそこの大きさの籠になります。

ちょうど良い高さで留めて縁を織り込みます

留める編み方も色々あるようで、上の写真は簡易的に縁どめしてしまいましたが、熟練者がやっていた、まず2本分を外側に斜めに捻り、3本目で前の2本を留めながら3本先で捻って留めるやり方が一番綺麗な仕上がりでした。

この通り、子供の頭がすっぽり入りました。

お皿を入れたければ底部は7×7ですね。最後の留め方が甘いとこのように崩壊するのも早くなってしまいます。

折れないように曲げられるのは、材料が乾燥する前前までなので、過去前に乾燥してしまったら、再び水に浸けて暫く置いてから作業することになります。

今度、日本でも孟宗竹を使って、鉈とダガーナイフでチャレンジしてみようと思います。

(10)につづく