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誰でもできる民主主義!情報開示請求のすゝめ

こんにちは。その辺によくいるただの会社員のみずしまです。
最近、趣味の一つに情報開示請求が加わりました。

正直言うと国の制度にはとても疎く、法律も全然知らないです。
勉強は昔から得意ではなく、特別頭が良いということは無いです。
それでも情報開示請求は普通にやれてます。

・普通の会社員の私が何故、情報開示請求をしているのか?
・情報開示請求はどうやってやるのか?


ということについて紹介させていただきます。


Q.情報開示請求って何?

情報開示請求とは、国民の財産たる公文書を閲覧することを、国や自治体に請求することです。
公文書とは、公務員が業務として作成した文書のことを指します。

近年は公文書改ざんなどのニュースも話題になりましたが、本来は国民の財産なので、権力者の都合によって勝手に破棄したり改ざんしたり開示を渋ることは許されません。

「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」
と憲法で定められています。
大臣や官僚、自治体の職員…公文書にかかわる人たちはみな公務員です。
情報開示請求は国民の当然の権利で、それに応えるのは公務員の義務です。
開示請求をするにあたって何も気兼ねする必要はありません。
気軽に開示請求しましょう。

Q.何のために情報開示請求するの?

上で憲法について触れましたが、憲法とはそもそも何か?
実は私は最近までなんとなく守るもの…?程度に捉えていました。

憲法とは、国民の自由と権利を守るためのもの
国家権力が好き放題できないように縛るためのものなのです。
つまり国民が国家権力に遵守させるものなんですね。

で、その憲法第十二条にはこんなことが書かれています。

この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。

つまり、憲法を国家権力に守らせるために、国民は不断の努力=国家権力に対する監視をしなければなりません。
放置してると権力者はすぐ腐敗してしまうのです。
政治家は政治のプロだからいい感じにやってくれてるっしょ、で監視を怠ると…目も当てられないことになります(なってます

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国家権力への監視という手段として、情報開示請求で仕事ぶりを、不正がないか監視することは極めて有効なのです。

ということで、じゃんじゃか情報開示請求しちゃいましょう。

1.開示請求のネタ探し


twitterはネタの宝庫です。
政権与党、それに連なるもの(自民、公明、維新)に批判的かつ、冷静で知的レベルが高そうなアカウントのリストを作っておきます。
自分の頭が悪くても、インターネットには頭の良い人がゴロゴロいるので、頭の良い人達のアイデアや発見を拝借するのです。

野党の議員、特に共産党の方はおすすめ。鋭い指摘が多いです。
情報をキャッチしやすいため、RTが多い人もおすすめです。
(政権に批判的でも、陰謀論者や歴史修正主義者は論外です)

・○○が記者会見でこんなことを言った!
・△△が国会でこんな変な答弁をした!
・××が記者会見で記者の座席表を作っているらしい…ホントかな?
・こんな変な制度を検討しているor施行されたらしい!
・給付金が遅い!
・この予算は一体何に使っているのか?

などのツッコミは全て開示請求の種です。
気になる話題があれば、早速開示請求をしてみましょう。

ちなみに公務員が公務として作成したものは、例え電子メールやメモ書きでも公文書となります。
実はきっちりした形式の紙媒体だけが公文書というわけではないのです。

2.開示請求先を考える

開示請求といっても、開示請求先は様々です。
選んだ話題を少し深堀りして、開示請求先がどこになるか考えてみましょう。

・国政(省庁)
・都道府県
・区
・市町村…etc

ちなみに上記はかなり大まかな分け方で、省庁だけでも開示請求先はかなり細かく別れています。

3.開示請求先を絞る

開示請求先をターゲットロックオンします。
ニュース記事になっていれば、意外と管轄の省庁名が明記されていたりします。
どうしてもわからない時は、可能性がありそうな宛先全てに同じ開示請求を送る絨毯爆撃をしても良いです。
開示請求に失敗しても、失うものは切手代(84円)くらいです。収入印紙(300円)は返送してくれます。
また、開示請求窓口の人は親切なので、管轄外でも断りを入れてから管轄の部署へ送ってくれることが多いです。

そういうわけで、とりあえずなんでもいいので、あたりをつけちゃいましょう。

無駄撃ちしたくない場合は、情報公開窓口に前もって電話をして、開示請求したい情報が管轄かどうか、聞いておくのも手です。
どんな自治体にも、情報公開の窓口は設置されているはずです。
例えば大阪府なら、 大阪府 情報開示請求 などで検索してみましょう。

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情報公開制度についてのページを軽く掘ると、ほぼ確実に窓口の電話番号が載っています。

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経験則になりますが、情報公開の窓口の方は非常に物腰穏やかで親切ですので気後れせず電話してみましょう。

4.開示請求先の開示請求方法を調べる

開示請求先が定まったら、開示請求の方法を調べます。
方法としては郵送、FAX、電子申請などありますが、国や自治体によって採用されていたりいなかったりします。
ここでは例として、内閣官房のやり方を記載します。

内閣官房 情報開示請求 で検索します。

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トップに出てきた内閣官房公式ページにアクセスします。
情報公開請求する窓口、送付先の住所をチェックします。

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内閣官房は郵送しか受け付けていないようなので、郵送する書類のテンプレートをDLします。

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6.開示請求書類を作る

テンプレートに沿って記載していきます。

内閣官房は宛先を部局ピンポイントに出さないといけないことになっています。
今回は内閣広報室を例にすると、内閣広報官宛として書き出します。

(ちなみに管轄が分からない場合は内閣官房内閣総務官室内情報公開窓口に送っても後で補正要求が来た時に宛先を補正すれば良いので大丈夫です)

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私はDLしたPDFテンプレートをPhotoshopで開いて編集してから印刷しています。
プリンターが家に無い場合はコンビニで印刷しましょう。
開示請求文が思いつかなかったら、WADA構文で作成してみましょう。
~の全ての経緯と意思決定プロセスの分かる、一切の文書
とか書いておけば大体大丈夫です。

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公開の方法は色々ありますが、私は毎回郵送に指定しています。
普通の会社員なので平日わざわざ閲覧しに行くのはハードルが高いです。

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作成したら、最後に300円の収入印紙を貼ります。
コンビニにはまず無いので、郵便局か金券ショップで買いましょう。
(金券ショップも近ごろは品薄です)

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7.開示請求書類を送付

あとは宛名を書いた封筒に折りたたんで入れて、84円切手を貼ってポストに投函するだけです。
ワクワクしながら結果を待ちましょう。

8.電話が来たら出る

意外と窓口から電話がかかってきます。
平日日中に来るので、出れる時はなるべく出ましょう。
かかってくる電話の内容は色々ありますが、

・内容の確認(認識の齟齬が無いように)
・当初の請求だと文書が膨大になるので期間を絞ってほしい
・請求された文書は不存在だが、取り下げとするかどうか?

とかそんな感じです。

9.開示決定通知書が来る!

該当文書が無事見つかり、公開しても問題無いと判断されれば開示決定通知書が来ます。
合わせて、行政文書の開示の実施方法等申出書がくっつています。
閲覧なのか、紙なのか、CD-Rなのか、媒体をここで選びます。部局によってはDVD-Rもあります。
方法によって開示手数料が変動します。
私はCD-R一択です。(DVD-Rがある場合は保存容量が大きいのでDVD-R)

親切だと実施方法別の手数料が書いてありますが、不親切だと自分で計算しなけれななりません。
ミスると二度手間なので、同封された問い合わせ先に電話して必要手数料を確認するのをおすすめします。

行政文書の開示の実施方法等申出書に必要事項を記入必要金額の収入印紙を貼り、返送用の切手代と合わせて送付します。

10.請求した公文書が届く!

手数料を納付してから、ほどなくして開示請求した公文書が届きます。
お疲れさまでした!

みんなで開示請求!

いかがでしたか?
情報開示請求、意外と簡単じゃないでしょうか?

わからないことがあっても、ネットで先人に質問したり、窓口の人に直接聞けば大丈夫です。窓口の人は大体優しいので!

切手代と収入印紙代、あわせれば384円出せば情報開示請求はすぐにでもできます。
今日からはじめる民主主義、情報開示請求、じゃんじゃかやっていきましょう!