【開示のテクニック】非情の開示請求

すみません,まだ懐かしのドラマ「非情のライセンス」にはまっています(笑)。

ところで,Twitterでときどき「開示請求のテクニックを教えて」という声をいただきます。
しかし,実際は特別なテクニックはありません。私は法的文書に慣れているので,「それっぽい」書き方をしていますが,そんな必要はまったくなくて,話し言葉の箇条書きでも通ります

Technique: 5W2HとORを上手に使え

こちらも懐かしの矢野健太郎『解法のテクニック』の真似ですけども(笑)。

AND(かつ)は,条件を狭めますから(「コーヒーとパンを食べなさい」→片方だけではダメ),OR(または)を駆使することになります。そのときに,5W2Hを意識して書くことが大事です。
これは開示請求に限らず,最近のマスコミ記者は5W2Hの質問をしないなあと不満を持っているところではあるのですが…。
たとえばアベノマスクでいえば,「いつ(When)」誰が(Who)」調達先を「どのように(How)」「いくらで(How much)」決めたのか,「なぜ(Why)」その調達先が選ばれたのか,売り込みに来たというが「どこ(Where)」で話をしたのか,契約の内容は「何か(What)」,ぐらいは一度で質問してほしいものです。もちろん,相手がまともに答えない人たちではありますけどね。

たとえばこんな感じで書いています。

開示請求サンプル_報道番組の概要

①②③はOR(または)で並んでいますね。「当該公務」と言っているのは,繰り返すのが面倒だから,というだけのことです。
ここでは「一切の記録」ということで,「いつ」の指定はしていません。省庁や内容によっては,向こうから「年度を決めてもらわないと膨大すぎます」と補正を求めてくることがあります。その場合は「直近2年でどうですか」などと話し合って決めます。
ここで言っている「指揮命令」や,今回は使っていませんが「意思決定プロセス」というのは「どのように」ですね。これは役所は文書を残す場面ですから,入れておくのがいいです。文書量が膨大になりやすい部分ではありますけどね。
契約書を出せ,というのはストレートに「誰が」「いくらで」「いつ」「何を」を明らかにさせる方法で,これは非開示にできませんから,有効な方法です。

やってみると,そんなに難しいことではないので,みなさんにチャレンジしてほしいと思っています。

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