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劇場版バイオレンスアクション見てきた

みちたか君オッス!
先日公開された劇場版バイオレンスアクションを見てきた。かわいい専門学校生のケイが動いて殺す、同名原作漫画の映画化だ。

「ぷるるん天然娘特急便」一見デリヘルのホームページだが、巧妙に隠されたダミーサイトで、相応の価格で非合法な武力派遣を斡旋している。そこのトップデリバリーヒットガールが主人公のケイだ。普段は商業系の専門学校に通い簿記の勉強をしているが、ひとたび仕事コロシとなると、目にも止まらぬスピードで斬って、撃って、走って、飛び回って、瞬く間に屍の山を築き上げる。

さて、結論から申し上げると、劇場版の出来はビミョーと言わざるを得ない。邦画の映画化特有の恋愛要素・謎のキャラ付けドラマが追加。それによって悪くなったバランスをごまかすために、グルグル回るカメラアングルや、ぶつ切りカットを多用(酔うぐらいマジで多用)で無理やりテンポを上げている。
アクションもパターンが少なく、徐々に飽きてくる。弱P弱P強K→グルグル回るカメラ→ジャンプ発砲→カット多用→ジャンプK→回転発砲の繰り返しみたいな感じ。格ゲーかな?

ジェイソン・ボーンやジョン・ウィックのように修練により極まった達人技でもなく、ガン=カタのようなオカルト理論による戦闘力でもなく、ケイは恐るべき身体能力と反応速度でゴリ押すタイプのアサシンなので、実際映像化は単調になりやすくはあるな。
漫画的には戦闘はメインじゃないんだが、映画的には致命的かも?

逆に良かったところは、単純に橋本環奈がカワイイということだろう。ピンクのボブとか結構痛い風貌でも普通に似合っててかわいいから困る。こいつ撮っとくだけで映画の半分は完成すると言っても過言ではない。
また、かわいいだけでなく、表情もうまいな。序盤のチンピラヤクザを片付けた後の目つきが完全に「狩る時」のケイだった。
格闘技とか戦闘経験はないだろうから仕方ないが、アクションに説得力が乏しい。殺し慣れてる役者は日本には少ないか。

そして、ケイと双肩をなす本作のもう一つのセールスポイント、それがみちたか君だ。これもなかなか。気合の入った血管で頸動脈切られても半日で復活、怪力とハンドメイドウエポンで戦うルールを重んじる正義漢(?)それが伝馬組の最強のヒットマン、みちたか君である。
登場時オムライス食ってて、「確かにみちたか君オムライス食いそう~」と思った。店長のラーメンもうまいうまいと完食するし。そこはなかなかいい解釈だと感じた。
たっぱのある役者さんでみちたか君のいかつさが出てた。あんなにイケメンじゃないけどw
アッパーで人を数メートル打ち上げたり、撃たれても刺されても平気だったりと、格ゲー世界から間違って入ってきたようなキャラ。ケイもそうだな。

総評としては、一般客には凡作アクションで、ファンには細かすぎる原作ネタが散りばめられていてそれを楽しみましょうって感じ?
独特のセリフ回しは漫画だから許容されるチープさであって、映画としては出しにくい。アニメ向きかと言えば、放送コード的に作るのは厳しい。
そもそも素材として調理しにくいものを、よくぞここまで仕上げたというべきなんだろうね。意気込みと挑戦は買いたい。


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