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18年前に留学したおばさんが語ること-クラス分けで敵陣の中へ

留学先は中国の北京にある、首都師範大学にした。
標準語を勉強するなら北京だと考えてたし、姉妹校提携している大学で、2回生のときに3週間短期留学をしたところだったから勝手を知ってたし、提携しているおかげで手続きなども簡単だったから。

3回生の9月から1年間大学を休学して、北京での留学をスタートさせた。

大学だけど専門教科を学ぶのではなく、留学生向けの中国語学習コースがあって、そっちの所属。
留学生コースは1クラス20名ほどで、レベル分けのテストを受けて振り分けられる。
わたしが入ったクラスは、日本人の他、韓国人、インドネシア人、フィリピン人がいた。とりわけ韓国人の数が多かった。

これ、あるあるのクラス分け。
中国へ留学するのは韓国人が最も多かったし、韓国と日本は漢字を使う分(今の韓国の若い人は使わないけど)中国語の学習にアドバンテージがあるので同じようなレベルになりがちだから。

ところで今から18年前、2006年の日中韓関係って覚えてます?
実はとっても冷えてた時期。

小泉首相の靖国神社参拝、尖閣諸島問題、サッカーアジアカップでのブーイングなど、中国と韓国からの反日感情が高まっていた。
そしてそれに呼応するように、日本国内でも嫌韓・嫌中の風潮が高まり、テレビではそれを煽るように反日デモの様子を繰り返し放送していた。

若かったからよく知らなかった、というのは言い訳にしかならないけど。
そんな報道の影響があって、私の当時の韓国人へのイメージは、熱くなりやすくて感情をむき出しにし、いつも歴史問題を持ち出してくる人たちというもので、苦手というか……隠さず言えば「嫌いな人たち」だった。

だからこのクラス分け、わたしは敵陣に放り込まれた気分になった。
きっと「日本が嫌い」とか「歴史問題についてどう考えているの?」とか文句を言われるんだろうなと身構えていた。

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