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斎藤工さん、ご協力いただけませんか?-コンビニ兄弟


『コンビニ兄弟』
町田そのこ 著

本を読むときには、文章から頭の中で映像を描きますよね?
私は二次元のアニメ的なものを描くことが多いです。ぼんやりシンプルなもので!

これが実写化されてる作品なら演じた俳優さんたちが出てくるし、アニメ化してたらその映像が出てきます。

でもこの本は、登場人物の「フェロモンたっぷりの男性の店長」ってのが二次元でイメージできなくて!

私が当初イメージしたのは中性的な、線の細い男性でした。
でもセリフや行動、周りの人の反応と、イメージが合わなかった。

その違和感が引っかかる。
靴に入った小石のように、当初は立ち止まるほどのことでもないかと気にしないフリしてたんだけど……。
結局本を置いて目をつぶりました。

え、誰?
これ、誰にすればいいの!?
二次元の映像ストックにそういう人いないのに!

そういうときは三次元の出番。
思いついたのが、斎藤工さんでした!
いや〜、我ながら「フェロモン垂れ流し」にぴったりです。

というわけで、大変厚かましいのですが、私の脳内イメージの生成にご協力いただきました。

私的にはこれがはまって、読むスピードが上がりました。バラがよく似合ってた笑。

で、ようやくあらすじの紹介です。

九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」の「門司港こがね村店」が舞台。
フェロモン垂れ流しの店長と、そのフェロモンに当てられたお客さん、常連さん、店員さんの、コンビニを起点に動き出すできごとを描いた物語。

1話ごとに完結ですが、以前の登場人物と今回のこの人が繋がってた! という謎解きが含まれてておもしろい。

舞台が福岡の門司港なので、福岡県民からすると馴染みがあるところも嬉しいです。

私が知らないだけで、九州ローカルのコンビニチェーンあるの? 過去にあった? って福岡ネイティブの夫に確認しましたが、ナイとのこと。
完全に架空のコンビニのようです。

私は大学生のときにコンビニでバイトしてたから、そんなコンビニあるわけないわ! たかがコンビニにそこまで求めても困るわ! って思うのはある。

でも、コンビニという日常にあって24時間行ける場所だからこそ、いい時間を過ごせる場所にしたいという店長の思いは胸が熱くなった。

あるわけないわ!と思うけど
あったらいいな!! はより強く思う。

そして久しぶりに門司港行こうかなって思わせてくれる作品です。
地図がついてて、テンダネス門司港こがね村店の場所まで設定があるみたいだから、散策してみるのもいいね!

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