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福岡人はうどんの英才教育を受けている

「福岡の人は、ラーメンよりうどんをよく食べる」というのはーーだんだん知られてきたのかな?
福岡にいるとうどん情報が息をするように入ってくるので、県外でどう認識されているのか分からない。
実際のところ、福岡人はうどんをよく食べる。
コシのない柔らかな、つるりとした喉ごしのうどんは老若男女問わずみんな好きだ。

わたしは福岡で生活して、福岡人がうどんを好きな理由がわかった。

うどん屋さんに座敷席があるからだ。
この座敷席によって、幼少期からの英才教育が可能になっている。

座敷席にはデフォルトでベビーチェアが用意されてるし、キッズ向けのメニューや取り分け用のお皿も当然ある。
雰囲気としても、うどん屋さんに家族連れで来るのは通常のことなので、子どもが少々声を上げてしまっても気にする人はいない。

そしてうどん屋さんは子ども以外にも間口が広い。
澄みきった優しいお出汁にほわんと沈むうどんは、子どもからお年寄りまでみんな食べやすい。実際、三世代で来ている姿もよく見かける。
サイドメニューも充実しているので、うどんだけじゃ物足りないという人はおにぎりや丼でお腹いっぱいになれる。
提供が早いからあまり待たないし、並んでいてもすぐに順番が来る。
家族で行ってこの値段!? てお会計のときに驚くほど安い。

ファミレス以上にファミリー向けなのがうどん屋さんなのだ。

対してラーメンはカウンター席やテーブル席がメインなので、自分でイスに座って食べられるようになる小学生くらいからお店で姿を見かけるようになる。幼少期より寄り添われているうどんとの差は歴然だ。

もちろん、座敷のないうどん屋さんもあるし、幼児が行けるラーメン屋さんもあるから一概には言えないけど。

「うどん屋さんに座敷席ってあるんだね!」と驚くわたしに「え、島根はないと!?」と驚き返す福岡人の夫だった。

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