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雷よ わたしをくだけ

呼吸と鼓動に目を向ける
からだの不可思議に驚き
ありがたく思うと同時に
呪いをかけられたようにも思う
じぶんとは なんと重いのか
こんなものを抱えて生きるのか
みずから引き受けたのか
何者かから課されたのか
問わず 気づかず
生きることはなかったか

 雷よ わたしをくだけ

途轍もない巨石が立ちはだかる
途方にくれる
しかし見ていると
抜け道を穿つように
這う根があり 芽吹く種あり
通れなければ登るだけだと
遠回りする蟻もいる
励まされ 打ちのめされる
立ち尽くすだけのわたしは
なんと恥ずべき者だろう

 北風よ わたしをさらえ


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