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地底の光 ⅰ

落ちて堕ちて陥って
暗く閉ざされるようだった
そしてとうとうおしまいと
地の底に触れたとき愕いた
視界はひらけ明るさに包まれた
それでも懐く土壌があった
立たせてくれる地平があった

どれほどの血の染みたか
骨の埋まるかしれない
あらゆる澱の降りつんだ
地底にこそ坐す光
光のみにはとどまらず
まだ来るな まだ生きろと
地熱をもって地上へと跳ね返す

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