見出し画像

クィア・アイSeason5で自己肯定感爆上げ…!ジョナサン大好き

あぁ……見終わってしまった……

と、いつもいつも「先が気になって観たくてしょうがない」「大好きなこの時間が終わりませんように」がせめぎ合うのがクィア・アイの新シーズンが公開されたとき……。

ご存じの方もたくさんだと思うのですが、Netflixの「クィア・アイ」は、ジェンダークィアのファビュラスな5人(ファブ5)が、自信がなくて一歩踏み出せない人、仕事や地域に尽くして自分をいたわっていない人、事業に行き詰まってしまった人……などなどなどを、各自の得意分野と明るさでエンパワーしていく番組です。

それぞれの担当はこちら(予告編トップ画像の左から)。
・アントニ・ポロウスキ→食・料理
・タン・フランス→ファッション
・カラモ・ブラウン→カルチャー
・ボビー・バーク→インテリアデザイン
・ジョナサン・ヴァン・ネス→美容

わたしはいつもジョナサンの底抜けに明るい「Go--r--geous!!」に超元気をもらっているんだけど(見終わったあとしばらく口癖が「ゴーーージャス!」になる)、ジョナサンはHIV陽性や性暴力被害の過去をカミングアウトしています。しんどい体験をしたからこそ、今の明るさがあるのかな。

特にシーズン5では、ジョナサンの哲学がさらにアップグレードされていてますます大好きになっちゃった。

「グレーヘアってステキ」「年を重ねたからこその美しさがある」と伝えたり、「(自分は)ノンバイナリーよ」とニコッとしたり。
ファッションもますます自由になっていて、ひげをはやしてたってプリーツスカートもヒールもはいてOK、どんな座り方をしたってOK、鍛えていないおなかを見せたって全然OK!!サイコー!!

クィア・アイをオススメされた当初は「外見で人生を変えるって…なんかなぁ…」と思っていたけど、ジョナサンは「今もとってもステキ。でも選択肢があることも知ってほしい」と語りかけて押しつけない
ファッション担当のタンも「センスのいい服で一刀両断!」じゃなくて、その人の魅力を輝かせるスタイリング。嫌いだと思い込んでいた(もしかしたら社会に嫌わされていたのかも)背の高さとか太ももの太さとかを、ジャストフィットな服選びで魔法のように魅力に変えちゃう。
髪形を変えて、服装を変えて、顔がぱぁっと明るくなるようすは、観てるこっちまで笑顔になっちゃう。

まわりの目や評価や、社会からのなんとなくのプレッシャーを気にせずに、自分が着たい服を身にまとうとか、自分の魅力に気づくとか、髪を切ったり乳液や日焼け止めを塗ったり……っていうのは、自分への労りなんだろうな~。自分のための、自分のケア。少なくともわたしはそうだなぁ。

ただ、この社会に住んでたら、まわりの目を全く気にしないで生きるなんて無理なわけで……。
だから時たま、クィア・アイを観なおして、「自分はどんな風に生きてるときが楽しいんだっけ?」を思い出して、すこーし息を吸いやすくして、「よーし明日も頑張ろう」とパワーをチャージする

クィア・アイは1エピソード50分ほどで、どこから観ても分かるというのもオススメの理由。時機に合わせたトピック(シーズン5なら気候変動とか)を取り上げてくれるのもうれしい。

個人的オススメの回をピックアップしてみた。

エピソード5「Z世代の活動家に愛の手を」(シーズン5)
地球の未来を救うため全情熱を注ぐZ世代の活動家。地球のためなら努力を惜しまないが、セルフケアはないがしろ。そんな彼女にファブ5が愛の手を。

地球温暖化を取り上げてくれてありがとう……涙
まず活動家・アビーの、冒頭の情熱的なスピーチに胸を打たれた。くしゃっとした笑顔もキュートすぎる……。若い力に励まされたし、問題に目をそむける恥ずかしい大人になりたくないと改めて思った。

ただ、活動に没頭しすぎて自分を顧みないアビーに「自分を救わないと世界を救えないよ」と伝えていくファブ5。カラモの「闘いは続くけど自己犠牲は終わりだ」という言葉がすばらしかったな。

エピソード7「スウィーニー家へようこそ」(シーズン5)
3人の娘と難病に苦しむ夫のため骨身を惜しまず尽くし、仕事も家事もこなす母。末娘を大学に送り出そうと忙しい彼女に、ファブ5がセルフケアを指南。

夫が難病のALSにかかってしまったジェニファー。仕事・家事・看病を朝から晩までこなす毎日に。それでも底抜けに明るくふるまい、娘たちに心配かけまいと過ごす。

ファブ5に、自分の本心をだんだんと打ち明けていく様子に胸が痛くなった…。病の夫・ジョンへ、出来ることがなくてつらくて、ジョンとの思い出が美しすぎて、今を忙しくすることで「彼のいない未来」を考えないようにしていたんだなぁ。
もらい泣きしまくった。同じ状況になったとき、こんな風に生きていけるかなぁ。

「ゲイに神のご加護を」(シーズン2)
ゲイの息子を持つ、愛情と思いやりにあふれた信心深い女性が、ファブ5の手によって大変身。さらに5人は、教会のコミュニティーセンターも完成させる。

教会や地域のために熱心に活動し、愛に溢れたタミーだけど、自分の息子がゲイと知った時、すぐには受け入れられなかった。それでも、自分が間違っていたと気づいて息子に「謝りたい」と伝える。
「自分の愛は無条件の愛じゃなかった」
この言葉にはずーーーんときたよ……自分の過ちを認められるってすごいことだ。

地元の教会にゲイだと拒絶され、「二度と入らない」と決めていたボビーの心がほどけていくのも泣ける。登場する人たちからファブ5「も」影響を受けていくのがいいんだよね。「ファブ5が上から教える」じゃなくてフラットなんだなぁって。

「2つの文化」(シーズン4)
ラティーノの文化とアートを愛するメキシコ系2世の女性、ディアナ・ムニョス。ちょっと時代遅れのイメージを脱ぎ捨て、真に洗練されたチカーナとしての自信を身に付ける。

メキシコアートを支援しようとアートフェスを開くディアナの回は何度も観ちゃった。アントニがチカーナたちとつくるメキシカンフードもめちゃくちゃおいしそうなんだよなぁ。
カラモに背を押されたディアナが、勇気を出して近くに住む白人を訪ねて「いい隣人になりたい」と伝えるところ。アントニの「自分を発見するのは怖いけど 詩や曲や本はそうやってつくられる きみは戦士だと知ってほしい」という言葉……。何度観てもじーんとする。

ほかにも、姉妹の絆にうるっとして「このBBQまじで食べにいきたい…!」と思わせる〝ジョーンズBBQ〟(シーズン3)や、「○○らしく」から抜け出してもいいじゃん、好きなことは好きって言っていいじゃんって思える〝ゲイらしく生きるか生きないか〟(シーズン1)も好き。

とにかく「なんか最近、元気出ないなぁ」って人はぜひ観てみてね。日本でロケがあったクィア・アイin Japan!もあるよ。

日本では「自分っていいじゃん!」と思える機会が少なすぎると思う。
「人は人、自分は自分」「人の見た目に口出ししない」っていう考え方も、クィア・アイ的ポジティブマインドも、どんどん広がっていけばいいなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?