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学び

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自分にとって学びになったことのメモなど
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2019年8月の記事一覧

SNSと適度なお付き合い Twitterでも「クラ」とつながるには?

文化人類学者の磯野真穂さん、編集者の林利香さんが2016年に始めた「からだ」や「食べ物」について考えるワークショップ「からだのシューレ」。「かわいいって何だろう?」とか、元当事者でプラスサイズモデルの吉野なおさん、管理栄養士の鈴木真美さんが運営に加わってからは、「摂食障害の作り方」などなど、いろんな企画があって、毎回開催を楽しみにしているのです。 今回のシューレは「新学期開始直前!Webの中でどう過ごす?〜二宮明仁さんトークショー」でした。 VTuberのプロデュースを手

死の影や不在を感じさせるボルタンスキー展

9月2日までのボルタンスキー展に滑り込んできた。(会期終了間際に「うわ!もう終わる!」って慌てるクセをなんとかしたい。始まった時には覚えてるのになぁ…反省) でも、空いてる夜の時間を狙ったのがよかったのか、混雑はそれほどでもなかった。 作品のタイトルやキャプションは全く置いてなくって、会場で配られるタブロイド新聞を手に、作品を鑑賞していくスタイル。 まず最初の「咳する男」の映像作品で、こっちまで苦しくなる……かぶりものをした男が、ただただ咳き込み、血を吐くという……ボル

女のひと大好き!が伝わってくるクリムト 額縁好きにもたまらん

めちゃくちゃ楽しみにしていたクリムト展。実はGW中に行ったので今更ながら振り返りを…… いやぁ本当に豪華だった。クリムトの描く女性の官能的な表情、ほれぼれしちゃう。 ポスターにもなっている<ユディトⅠ>は想像以上によかった~。 これまで写真とかでは上半身部分しか見たことがなくて、ホロフェルネスの首があんなにリアルに描かれているのは知らなかった… わたしが美術館に行く理由のひとつに「絵の額縁が見たい」があるんだけど、(その絵がどんな風に愛されているのか・大事にされているの

世界報道写真展 フィリピンの川と自分が、つながっていること

毎年、訪れるのがギリギリになってしまう世界報道写真展。今年は(も)最終日に滑り込んだ。大賞を取ったのは移民をテーマとした1枚。 わたしが印象に残った1枚はマリオ・クルス氏が撮影した↓の写真。写真展行けない…って方はぜひアクセスして見てみてほしい~ プラスチックのゴミだらけの川。汚れたマットレスの上に寝転ぶ男の子。彼はリサイクルできるプラスチックを探しているんだとか。 フィリピンのパッシグ川は、2017年のネイチャーコミュニケーションズによる「世界で最も汚された20河川」

遺族、美談、呪い

人は、ストーリーを生きてしまう。多分、それが最も顕著になるのは「死」を目の当たりにしたときだと思う。 母を看取る時、幼い私を目の前に、彼女は私に何も言わなかった。ただ、眠るように、いつ息が途絶えたのかもわからないぐらい静かにこの世を去った。ただ、息が途絶えてから彼女の体がどんどん硬直していった。人は死ぬと冷たくなって、びっくりするぐらい固くなる。ここには何のストーリーもない。 でも、周りの大人達はなんだか妙だった。「劇的な死だったわね」と言うのだ。認知の歪みを感じて妙な気