『原神』ver.3.5のイベント「風花の吐息」が面白かったと言う話

『原神』にて先日より開催されている「風花の吐息」を終えました。
率直な感想としては、ここ最近のイベントでは一番良かったです。全体的には小粒の話だと思いますが、キャラクターごとの個性を活かしつつ綺麗にまとめている。
なにより読了後の清涼感が素晴らしかった。
最新章で描かれなかった「このキャラは境遇から内向的な性格になってるけど、その境遇が改善された場合はどうなるのか」という点をしっかりと描いていた上で、+αを見せてくれたので本当に凄く良かったんですよ。

内気な少女が前向きになる話

本イベント「風花の吐息」を簡単にまとめると、風の国モンドにやってきた見習いレンジャーの少女コレイと錬金術師の少女スクロースが出会い、絵本に挟まっていた暗号を解き明かす……と言った物語となります。
プレイアブルキャラクターの登場がとても多く、「最近始めた人へのキャラクター紹介も兼ねたイベント」と言う側面もあるのかな?と感じるイベントではあるんですが、私が評価したいのは、「そんな内気な性格の少女二人が偶然出会い、友達になることで少しだけ勇気を出せるようになる」という小さな関係性の物語となっていたことです。
今回のエピソードは関わってきた人間から考えても、「様々な人間や勢力を巻き込んだ大きな話」にやろうと思えば出来たでしょうし、「コレイが勇気を出す」ということをドラマチックに見せることも可能でしょう。
しかしあくまで「コレイとスクロース」の二人の出会い、そして友情に終始しているからこそ読了後が爽やかな印象になる。
二人の物語だからこそ「少しだけ前向きになったコレイ」に成長を感じられますし、「過ごした時間が二人の相互理解を少しだけ進めるからこそのコレイの最後の台詞」が生きている。
それら一つ一つが「コレイとスクロースが出会った事」に価値を感じさせるわけで、この良さは小さな関係性の物語に終止したからこその良さでしょう。

国境を超えた出会い

『原神』って意外と「国境を超えた出会いや友情」が少ないんですよね。
自分が所属している国から意外と出てこない。
プレイしていても「このテーマならこいつを絡ませた方が面白くない?」「この題材ならこいつが必要では?」と思うことも多く、逆に荒瀧一斗みたいに他国でも平気で出てくるキャラクターがいると新鮮に感じてしまうぐらいなんですが、今回はコレイ(とセノとティナリ)がモンドに出てくる上、モンドのキャラクター達と交流している描写が多いのでその辺りの満足度も高かったですね。
中心人物であるコレイとスクロースの交流が圧倒的に多いのですが、「似た者同士だからこそ分かること」を展開しつつ、重要な場面では台詞ではなく行間や台詞外の部分で見せている点も良いところかなと思います。
まあ「コレイがモンドへ行く」という概要を聞いて、設定では触れられているコレイとアンバーの関係性に注目していたところ、実際には殆ど会話が殆どなかった点は気になるのですが、物語的には「コレイのリハビリ」ではあるのでそちらはまた次回に見てみたいですね。

このイベントは一番最初の「モンド編」をクリアするだけでプレイできるのもありがたいですね。
モンドに来る前のコレイについてはほぼほぼ掘り下げられてないので、まだスメールをクリアしてない人はコレイの境遇を知った上で咀嚼すると違う味がして楽しいですよ!



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