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【詩のようなもの】 借り暮らし、黄昏れ 【過去詩】

【借り暮らし、昏れ】

食べ損ねた雑煮の残りが
冷蔵庫の中 寂しく鎮座

時を戻したい
去年の暮れくらいまで

そうもいかないのも重々承知
それでも淋しさを忘れていた
年末の空気をもう一度

祝い事は特になく
平坦な暮らしを愛でつつ
気づけば消費税が上がってて
気づけば周りは知らない人ばかり

釈迦の掌から落ちる側の存在で
今を生きる人たちが眩しく
はみ出し者だよ 僕は

空想癖はより多く
性癖はより歪む僕

渡航先は未定
それでも目標を持つ君

ぐうの音も出ない程に
正論の壁が厚すぎて
日常の暮らしは正常なまま
少しずつ闇夜を溶かしている



最後まで読んでくれてありがとうございました。
過去の詩のようなものから再掲した作品です。
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水宮 青