見出し画像

【詩のようなもの】 8月の鳴鳴 【再掲】

【8月の鳴鳴】

家の至る所から聞こえる
蝉時雨と雷鳴 

夏を支配するかのように
延々と 響き 轟き

なだらかに移り変わり
アスファルト揺れる暑さ
窓に差さる夕焼け

緩い風に木々は揺れて
退屈な胸騒ぎ 

憧れた詩人の恋に肖って
現代詩を点す夏の夜

家の至る所から聞こえる
風鈴の音と花火の音