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てぃくる 687 木漏れ日

 全てを受け取れば 溢れてしまう
 全てを拒めば 何も見えない
 このくらいと望んだ量は なかなか得られない

 足りないと 手を差し出せば
 指の隙間から こぼれ落ち
 もう要らないと 手を引いても
 注がれるものは 止まらない

 木漏れ日の中に立って
 過不足の行き来を じっと味わう
 為すがまま
 そこにあるだけ受けて やり過ごす

 足りなければ いつの間にか足り
 余れば いつの間にか引き去られるのだ
 この 木漏れ日のように

(シダレエンジュ)


緑陰に置かれた椅子とレース光

(2020-06-30)

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