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てぃくる

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長編小説『ぐりーんふぃんがーずくらぶ日誌』の幕間繋ぎ用に書き連ねてきた小ネタ集を、独立させました。画像と短い文章の組み合わせ。内容は雑多です。
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2022年5月の記事一覧

てぃくる 749 ドアチャイム

誰かが来たら 揺れて鳴るの ぽろんぽろんと  うーん、ドアに下げられていれば確かにドアチャ…

水円 岳
2年前
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てぃくる 748 もし

 もしキリストが茨の冠を被せられることを前もって知っていたら。喜んで生まれてきただろうか…

水円 岳
2年前
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てぃくる 747 逆にすると

 辛子は黄色いが、黄色いものが辛子だとは限らない。  説明はいつも足りないが、足りないの…

水円 岳
2年前
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てぃくる 746 オブジェ

 ナツヅタのオブジェ。  青々と茂っている間は一様に葉に覆われて見えないものが、骨格だけ…

水円 岳
2年前
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てぃくる 745 隠れてないで出てこい!

隠れてる? 隠れてるつもりなんか最初っからないんすけど 寒いから赤くなっただけっす  常緑…

水円 岳
2年前
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てぃくる 744 たそがれ

「日が傾いたから赤っぽくなったんですかね」 「さあ。紅葉したせいかもしれんが、区別がつか…

水円 岳
2年前
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てぃくる 743 重なる色

重なった分だけ濃くなる 重なった分だけ重くなる 重なった分だけ暗くなる 重なった分だけ見通せなくなる 重なった分だけ変わってしまう でも いろいろなものが重なっているのが世界で 重なり合うことで世界が創られていく ☆ ☆  鮮やかな紅葉。  赤の色が濃いと、重なった時に黒っぽく見えてしまいます。  黄色い桑の葉。  一つ一つは淡い色ながら、重なることで様々な色模様を作り出します。  紅葉と桑。どちらが美しい?  さあ。それはわかりません。  記憶に残るのは紅葉の

てぃくる 742 種子

希望の種子を 探して拾おう  拾えたなら すぐに蒔こう そう言ったら  大勢の人が 僕を嘲…

水円 岳
2年前
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てぃくる 741 いい色ですね

 いい色ですね。 「色々試して、この色に落ち着いたんだ」  どんな色を試されたんですか? …

水円 岳
2年前
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てぃくる 740 登るか、降りるか

そこに山があるから登る。 そこに谷があるから降りる。 何かを得ようとして伸ばす手は上に、…

水円 岳
2年前
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てぃくる 739 まだ咲く

「もうすっかり寒くなってるよ。まだ咲くの?」 「寒いと、暖かいってことが嬉しいなって思え…

水円 岳
2年前
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てぃくる 738 ぐりーん おん れっど

赤の上に小さく緑 緑の上に小さく赤 小さく置かれた緑は赤に沈む 小さく置かれても赤は緑の上…

水円 岳
2年前
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てぃくる 737 タイミングがずれてる

「いい感じに完熟した」 「なんか、かさかさに乾いて生気を失ってる気がするけど?」 「いや…

水円 岳
2年前
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てぃくる 736 どびんわり

 藪の中に顔を突っ込んでいろいろなものを撮っていると、ん?と違和感を覚える瞬間があります。  それは、なんの変哲もない枝葉のはずなんですが、ありえない動きを……。  ありゃりゃ。こりゃあ、植物じゃないですね。  ということで、ぱちり。  ヨモギエダシャクの幼虫。本当に見た目が草木の枝にそっくりですね。「枝尺」の名付けは、ネーミングにセンスのない学者さんが多い中で、秀逸だと思います。  こやつら、危険を感じると尻の吸盤で枝に体を固定し、先の方は枝から離して枝に擬態します。